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ジャンル:ベクター画像エディタ 作者:英Xara Group社
ライセンス:GPL(一部独自ライセンス)
URL:http://www.xaraxtreme.org/

Xara Xtremeはベクター画像の作成・編集が可能な画像エディタである。Windowsの有償製品をLinux向けにオープンソース化したものであり,機能が充実していて使いやすいのが大きな特徴である。

 画像エディタには,画素の集合(ビットマップ・イメージ)として画像を扱う「ペイント系ソフト」と,ベクトル情報の集合(ベクター・イメージ)として画像を扱う「ドロー系ソフト」の2種類がある。前者は画素単位で画像を細かく編集できるため,絵画の作成やフォト・レタッチなどに用いられる。一方後者は,画素単位での編集には向かないが,拡大縮小しても画質が劣化しない。そのため,拡大縮小を多用しがちなロゴや図形などの作成に用いられる。

 Linuxで使えるペイント系ソフトの代表は「GIMP」(GNU Image Manipulation Program)である。ところが,ドロー系ソフトについては標準と呼べるほどのものは現状存在しない。「Inkscape」(http://www.inkscape.org/)や「OpenOffice.org Draw」といった有力なソフトはあるものの,機能や使い勝手の面でまだ不十分だ。

 今回紹介する「Xara Xtreme」(写真1)は,Linux用のドロー系ソフトの代表になれる実力を備えつつあるフリーソフトである。英Xara Group社がWindows向けに販売している同名の有償製品(旧名はXara X)を2006年にオープンソース化したソフト*1だ。有償版とほぼ同等の充実した編集機能と操作性を備える。

写真1●高機能なベクター画像エディタ「Xara Xtreme」
写真1●高機能なベクター画像エディタ「Xara Xtreme」
英Xara Group社の同名の有償製品をLinuxに移植してオープンソース化したもの。有償製品とほとんど変わらない機能と使い勝手を持つ。

 具体的には,他のドロー系ソフトと同様に直線やベジェ曲線を使った作図ができるのはもちろん,オブジェクト回転変形や立体化,影付け,グループ化といった作業をマウスで手軽に実施できる(写真2)。レイヤー機能や無制限のアンドゥ機能,読み込んだビットマップ画像を編集可能なベクター・イメージに変換する「Bitmap Tracer」のような高度な機能も備える*2

写真2●Xara Xtremeによる画像作成例
写真2●Xara Xtremeによる画像作成例
立体的なオブジェクトや影付きのロゴなどが手軽に作成できる。機能を駆使すれば複雑な画像も作成可能だ。

 Linux版では,一部利用できない機能(アニメーション作成機能,曲線へのテキスト・フィット機能など)があったり,インポート/エクスポート可能な画像形式が少なかったりなど,まだ移植は十分ではない。しかし,今後の開発次第ではデスクトップLinuxでの「キラー・アプリケーション」になる可能性を秘めている。