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2004年から業績を急回復させた日本マクドナルド。さらなる成長に向けて攻めのIT投資に乗り出した。消費者向けのe-マーケティングもあるが、大きな柱はITインフラの変革。環境変化に柔軟に対応でき、店舗の状況を一元的かつリアルタイムに把握できる仕組みを目指して、野心的なプロジェクトが急ピッチで進められている。こうした変革をともに進めるパートナーとして、ITベンダーへの期待は大きい。

日本マクドナルド 執行役員 インフラシステム本部長 前田 信一 氏
日本マクドナルド
執行役員インフラシステム本部長
前田 信一氏

 かつての低迷期を抜け出し、日本マクドナルドは2004年から業績を急回復させている。同年から2007年の4年間で、約1000億円の売り上げ増が見込まれている。同社執行役員 インフラシステム本部長の前田信一氏は、その背景についてこう語る。「外食産業にとって基本中の基本がQSC、つまりクオリティ・サービス・クリーンネスです。これらを徹底することから始めました」。

 その上で、メニューや価格などの新機軸を打ち出した。その結果、客単価は横ばいながら客数が増え、売上増につながっているという。また、早朝メニューの拡充や24時間営業による深夜帯の開拓など、客数の平準化・最大化を目指す取り組みも強化。そして、同社はさらなる成長を目指して、顧客行動のリアルタイム分析にチャレンジしている。

 「現状では、店舗の状況を1日1回しか把握できていません。これをe-マーケティングによってリアルタイムで把握する仕組み作りに取り組んでいます」と前田氏。その一例は、携帯クーポンを使ったプロモーションである。会員登録した消費者に携帯経由でクーポンを配布し、電子マネーなどの形で決済してもらう。さらに購買履歴を分析することで、きめ細かな個別プロモーションが可能になる。


環境変化に柔軟に対応できるITインフラを目指す

 消費者向け領域で新展開を模索する一方、同社はITインフラの改革もスタートさせている。

 「現状は個別システムの集合体で、連動性がありません。運用・保守コストが非常に高く、新しいことに対応するにも時間がかかる。これを根本的に改革し、どんな変化にも対応できる柔軟なITインフラを構築しようとしています」(前田氏)。

 具体的には、強固なプラットフォームの上に小さなアプリケーションを並べるという構造を検討している。そして、店舗の状況を一元的かつリアルタイムに把握できる仕組み、柔軟性の高い仮説検証型のマネジメントができる仕組みを目指す。

 こうした取り組みは、「EBIS」と呼ばれる3年間(2006~2009年)のプロジェクトとして実行されている。

 「投資の3分の1はコンプライアンス対応、残り3分の2はビジネス・メリットを追求するものです」と前田氏。EBISではTCO削減を目指すほか、いくつかのリターンを想定している。例えば、データの精度や信頼性、リアルタイム性が高まることで、重複業務の削減などが可能になる。業務プロセスのコントロールとコンプライアンスの強化もリターンの1つだ。さらに事業プロセスの一貫性を確保することで、価値の拡大にもつな がるだろう。

 IT投資は、「他社がやるから、うちもやる」といった導入方法では効果が不十分。さらなる成長をにらんで差を付けるような、価値の創造を狙っている。前田氏は「リターンを収穫する時期の遅れは、経営的に大きなマイナス。スピードは非常に重要」と強調する。そして、このような変革をともに成し遂げるITパートナーを求めているとも。「変化に対応するというだけでなく、パートナーとともに変化を一緒につくりだしていきたい」と意欲的だ。

 目指すのは日本マクドナルドの価値を創造する、日本マクドナルドにしかないITである。