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日本オラクルの「ファウンデーションパック」は、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づいたシステム開発を効率化するためのソフト部品群である。目玉は、オラクル製以外の業務パッケージでも利用できる点だ。

 「ファウンデーションパックは、当社の業務パッケージ以外の製品を利用しているユーザー企業であっても、SOAに基づいたシステムに移行できるようにする画期的な製品だ」。日本オラクルの大本修嗣 製品戦略統括本部ディレクターは自信を見せる。

 ファウンデーションパックは、「顧客情報の入手」「製品価格の問い合わせ」「受注情報の更新」「出荷」といった約200種類のソフト部品から成る。SOAに基づいたシステムを構築する際に活用する業務プロセス群との位置づけだ。

 これらのソフト部品は、オラクル製業務パッケージを導入しているかどうかに関係なく活用できる。「既存システムを生かしてSOAを実現しようとするユーザー企業がファウンデーションパックを使えば、業務プロセスを効率よく決めることができるようになる」(大本ディレクター)。

既存のテンプレートを分解

 ファウンデーションパックの実態は、XMLで記述したプログラムだ。XML形式のデータを取り扱えるシステムであれば、その性格を問わない。データをやり取りする先のシステムが、他社製ERPパッケージでも、自社開発システムでも活用できる。

 2008年2月から出荷するファウンデーションパックは、日本オラクルが2007年7月から提供している「プロセス統合パック(PIP)」を基に作ったものだ。PIPは、オラクル製の業務パッケージ同士を連携するためのテンプレート。あらかじめ定義した業務プロセスのひな形と、業務パッケージ間でデータをやり取りするためのアダプタの二つで構成する。PIPを構成する業務プロセスを分解したものが、ファウンデーションパックと言える(図1)。

図1●日本オラクルの「ファウンデーションパック」の概要
図1●日本オラクルの「ファウンデーションパック」の概要
オラクル以外の業務パッケージや自社開発システムでも、SOAの実現を支援するための製品だ
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 なぜファウンデーションパックを投入したのか。PIPは、オラクル製の業務パッケージ同士でしか利用できない弱点があるからだ。

 オラクル製品ですべての業務システムを構築するユーザー企業はほとんどない。こうした事情を考えると、「PIPだけではユーザー企業のSOA化を支援できるとは言い難い状況だった」(大本ディレクター)。そこでオラクルは、他社製業務パッケージを利用するユーザー企業でも、SOA実現を支援するパスとしてファウンデーションパックを用意した。

価格は2000万円以上

 ファウンデーションパックの活用効果について大本ディレクターは、「PIPの導入効果と同じ程度だと考えており、使わない場合に比べ最大85%のコスト削減効果を見込める」と言う。

 今後日本オラクルは、ファウンデーションパックとPIPの積極活用をパートナー企業に呼びかけていく。ファウンデーションパックの価格は未定だが、2000万円以上になりそうだ()。決して安いとはいえない。

表●ファウンデーションパックとPIPの価格と提供時期
表●ファウンデーションパックとPIPの価格と提供時期

 ファウンデーションパックをパートナー企業が担ぐメリットの一つは、「SOA案件で提案営業がしやすくなる」(大本ディレクター)という点だ。

 他社製の業務パッケージとオラクル製品を導入しているユーザー企業が、SOAを実現しようとする場合は、ファウンデーションパックを推奨。オラクル製品同士を連携したいユーザー企業にはPIPを提案するという(図2)。

図2●ファウンデーションパックを活用すれば、パートナー企業がオラクル製品の制約を受けずに、SOAに基づいたシステム構築を支援するソリューションを提供できる
図2●ファウンデーションパックを活用すれば、パートナー企業がオラクル製品の制約を受けずに、SOAに基づいたシステム構築を支援するソリューションを提供できる

 さらにパートナー企業がファウンデーションパックを使えば、独自のSOAソリューションを展開しやくなる。例えばパッケージベンダーがファウンデーションパックのソフト部品を組み合わせれば、自社製品とオラクル製品を効率よく連携させるための業務プロセスのひな形を独自で作れる。この成果物を“SOA実現テンプレート”として打ち出すといった手もある。(岡本 藍)