Kernel hacking

・カーネルのデバッグに関する設定

麻生　二郎

日経Linux

2008.02.14

Kernel hacking・・・カーネルのデバッグに関する設定

Show timing information on printks・・・printkの出力に時刻情報を付加する
Enable __deprecated_check logic・・・カーネル・ビルド時に__deprecated_check機構による警告メッセージを出力する
Enable __must_check logic・・・カーネル・ビルド時に__must_check機構による警告メッセージを出力する
Magic SysRq key・・・カーネル・パニック時でも特定キー入力での操作を可能にする
Enable unused/obsolete exported symbols・・・未使用または廃止された外部シンボルを有効にする
Debug Filesystem・・・デバッグ用情報を提供する仮想ファイル・システムを有効にする
Run 'make headers_check' when building vmlinux・・・カーネル・ビルド時にヘッダーをチェックする
Kernel debugging・・・カーネルのデバッグ用機能を有効にする

SLUB debugging on by default・・・ブート時にデバック機能を有効にする
RT Mutex debugging, deadlock detection・・・RT Mutex機構のバグや，それが原因のロックアップを検知する
Built-in scriptable tester for rt-mutexes・・・組み込みのRT Mutexテスターを有効にする
Spinlock and rw-lock debugging: basic checks・・・スピンロックの初期化漏れなどのよくあるミスを検知する
Mutex debugging: basic checks・・・Mutex機構に関する不具合を検知する
Lock debugging: detect incorrect freeing of live locks・・・ロック解放に問題がないかどうかをチェックする
Lock debugging: prove locking correctness・・・ロック機構に問題がないかどうかを検証する
Lock usage statistics・・・追跡ロック・コンテンション・ポイントを有効にする
Lock dependency engine debugging・・・ロックの依存関係解決エンジンのセルフチェック機構を有効にする
Spinlock debugging: sleep-inside-spinlock checking・・・スピンロック中のスリープをチェックする
Locking API boot-time self-tests・・・ロックAPIを起動時にセルフ・チェックする
kobject debugging・・・ドライバ用の機構kobjectsに関するデバッグ情報を出力する
Highmem debugging・・・Highmemシステムのチェック機構を有効にする
Verbose BUG() reporting (adds 70K)・・・BUG()関数の出力にファイル名やコードの行番号情報を付加する
Compile the kernel with debug info・・・デバッグ情報付きでカーネルをビルドする
Debug VM・・・仮想メモリー機構のチェック機能を有効にする
Debug linked list manipulation・・・リンク・リスト操作のチェック機能を有効にする
Debug SG table operations・・・スキャッタ・キャザー・テーブルのチェック機能を有効にする
Compile the kernel with frame pointers・・・フレーム・ポインタ付きでカーネルをビルドする
Force gcc to inline functions marked 'inline'・・・inline指定されたものは強制的にインライン関数として扱う
Delay each boot printk message by N milliseconds・・・ブート時にカーネルを読み込む際のディレイ・オプションを有効にしてカーネルをビルドする
torture tests for RCU・・・RCU（Read-Copy-Update）機構のテスト用モジュールを作成する
Linux Kernel Dump Test Tool Module・・・カーネル・ダンプ生成用のモジュールを作成する
Fault-injection framework・・・フォルト差し込み機構を有効にする

Sample kernel code・・・テスト用サンプル・カーネル・コードに関する設定

Early printk・・・コンソール・コードが有効になる前にビデオ画面やシリアル・コンソールにカーネル・ログを出力する
Check for stack overflows・・・スタック・オーバーフローをチェックする
Stack utilization instrumentation・・・スタック使用量情報をデバッグ・メッセージに出力する
Write protect kernel read-only data structures・・・読み出し専用のデータ構造を保護する
Use 4Kb for kernel stacks instead of 8Kb・・・カーネル・スタックのサイズを標準の8Kバイトから4Kバイトに変更する
Enable doublefault exception handler・・・Doublefault例外ハンドラを有効にする