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 国連気候変動枠組み条約の京都議定書の第1約束期間が始まった。日本は2008~2012年度の平均で、温暖化ガス排出量を基準年比(CO2は1990年度)で6%削減しなければならないが、道のりは険しい。

 政府が2007年9月に示した2010年度の温暖化ガス排出量の見通しは、12億7300万t~12億8700万t(CO2換算)。現行の対策に加え2000万~3400万tの追加削減が必要になる計算だ。これを受けて新たな京都議定書目標達成計画が3月に閣議決定される。

表●2008年の主な環境政策の動き
表●2008年の主な環境政策の動き
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 その目玉のひとつが省エネ法の改正だ。工場やオフィスビルなど大型施設だけを対象にしていた事業所ごとの規制から、コンビニエンスストアなどの店舗にも網がかかる事業者ごとの規制に移行する。

 7月に開催される主要8カ国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)では、議長国の日本が主導してポスト京都に向けた数値目標を合意するなど具体的な成果が求められる。参加国を納得させるためにも、国内の対策を一層進めることが重要になる。

3R関連法の見直し続く

 温暖化対策以外では、3R関連法の見直しが目を引く。2007年12月には、リサイクル率の目標を引き上げた改正食品リサイクル法が施行した。続いて容器包装リサイクル法では4月、分別収集の負担軽減のため、分別の徹底などで再商品化費用の低減に貢献した市町村に対し、再商品化を義務づけられている容器メーカーや小売業者が資金を拠出する制度が始まる。

 一方、家電リサイクル法では、2008年度末までに家電4品目のほかに、新たに液晶・プラズマテレビと衣類乾燥機がリサイクル対象品目に加わる。さらに、家電量販店がリサイクル料金を受け取った廃家電を横流しする事件が相次いでいる反省から、引き取った廃家電について、引き渡し先などの記録と報告を求める仕組みを導入する。

 生物多様性の分野でも、企業の取り組みが強く求められそうだ。2007年11月に閣議決定された第3次生物多様性国家戦略では、初めて企業の取り組みの重要性が明記された。環境省は日本経済団体連合会と協力し、原材料調達や開発行為などに関する「生物多様性企業活動ガイドライン」を業界ごとに作成し、生態系保護の取り組みを促す。

 EU(欧州連合)では6月から、世界最大の化学物質規制といわれるREACH規則(新化学品規制)の実運用が始まる。化学物質管理などの面で日本の多くのメーカーと商社が対応を迫られる。企業は、これまで以上に国内外の環境政策の動向に目配せし、事業の在り方を見直すことを求められている。