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図1●Excelレガシーの危機に立ち向かうための十箇条
図1●Excelレガシーの危機に立ち向かうための十箇条

 現場の業務部門が自力で開発し、保守してきたExcelレガシーは危機に直面しており、対策は待ったなしだ。問題はあまりにも大きく、小手先の対策は意味をなさない。業務部門と情報システム部門が力を合わせない限り、問題を解くことはできない。

 Excelと上手に付き合っているユーザー企業や、Excelの利活用に詳しい識者への取材から、情報システム部門が実践すべき「Excelレガシーの危機に立ち向かうための十箇条」が見えてきた(図1)。

 情報システムのグランドデザイン作りを支援する札幌スパークルの桑原里恵氏は、「手作業をIT化するツールとして、現場の業務部門がExcelを選んだこと自体は間違っていない。正しく使えばこれほど便利なツールはない」と語る。「本来なら、情報システム部門が定型と非定型処理を包含した、情報システム基盤のグランドデザインを描き、その一環としてExcelシステムの正しい作り方と使い方をガイドラインやフレームワークにまとめ、業務部門に提示することが望ましかった」(桑原氏)と続ける。

 情報システム部門がガイドラインと必要なシステム基盤を整える。業務部門は、ガイドラインに沿ってExcelシステムを開発し、利用する。こうすることで現場固有の流儀を廃し、企業全体として管理可能な形でExcelシステムを使い続けることができる。これが問題解決の王道である。

 直接の当事者ではなかったものの、情報システム部門にはExcelレガシーを生み出してしまった責任がある。

 だからといって、業務部門からExcelシステムを取りあげ、システム部門主導で用意したツールやシステムを提供すれば問題は解決するのか。おそらく失敗に終わる。ツールの押し付けになり、「使いにくい」と現場が反発、“使われないシステム”が誕生しかねない。

 Excelの普及率を考えると一切合切を捨て去ることは現実的ではない。Excelは開発生産性の高い「システム基盤」でもある。危機の原因をExcelだけに押し付ければ対策を見誤る。真の原因は、業務部門がExcelシステムを“パーソナルなツール”として作り、それを部門内で勝手に共用してきた点にある。今こそ、情報システム部門が本腰を入れ、Excelを“エンタープライズのツール”として位置付ける時がきた。

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