PR

 現在,国内で使える主なRIA技術はFlashやBiz/Browser,Silver-lightなどだ(図5)。これらに加え,「Googleマップ」の出現をきっかけに広まったAjaxをRIAとして扱う場合もある。

図5●主なRIA技術のアーキテクチャ
図5●主なRIA技術のアーキテクチャ
[画像のクリックで拡大表示]

 Ajax以外,RIAの利用においては,クライアントに「実行環境」(「ランタイム」とも呼ばれる)をインストールする必要がある。ただし,「Flash Player」はほとんどのパソコンにプリインストールされている。マイクロソフトのWPF(Windows Presentation Foundation)はWindows Vistaが標準で実行環境を備える。

 WPFはWindows用の新しいGUI技術で,従来の2次元コンピュータ・グラフィックス(CG)だけではなく,3次元CGで描画されたGUIを簡単に扱える。ただしVista専用というわけではなく,Windows XPでも使える。XPで使う際は,ユーザーがミドルウエアの「.NETフレームワーク」バージョン3.0以上をインストールする必要がある。

 動作環境もRIA技術によってまちまちだ。FlashやSilverlightはWebブラウザ上で動作する「ブラウザ型」,AIRはデスクトップ・アプリケーションとして動く「スタンドアロン型」である。CurlやNexawebなど両方の型に対応するRIA技術もある。

ブラウザ型はメンテナンスしやすい

 ブラウザ型はアプリケーションの配布やメンテナンスのコストが低い半面,ハード・ディスクにデータを保存できないなどローカル資源へのアクセスが制限される。Webブラウザがもともと備えるユーザー・インタフェースとの整合性が問題になるケースもある。例えば,RIAの利用中にユーザーがWebブラウザの「戻る」ボタンを押してしまうと,それまでの処理が止まってしまう。戻るボタンはWebアプリケーション開発者の悩みの種だ。

 一方,スタンドアロン型はユーザーにインストールの手間が発生する。バージョンアップのたびにアプリケーションを配布する必要がある。

 携帯電話などのモバイル機器への対応も今後は重要な要素になるだろう。RIAはサーバーとの間でデータの差分だけをやり取りする。HTMLベースのWebアプリケーションに比べてデータ転送量が少なくて済むため,帯域に制限のあるモバイル環境での利用にも適している。現時点ではアドビが携帯向けの「Flash Lite」を用意。Biz/Browserにも「W-ZERO3」などWindows Mobile/Windows CE端末で動作する「Biz/Browser Mobile」がある。将来的には,AIRやJavaFX,Silverlightも携帯電話向けの実行環境が登場する予定である。

 開発環境では,各RIAにはそれぞれ独自の統合開発ツールが用意されている。主なツールを挙げると,AIRやFlashの「Flex Builder」,Biz/Browserの「Biz/Designer」,Curlの「Curl IDE」,JavaFXの「NetBeans」用JavaFXプラグイン,Nexawebの「Nexaweb Studio」,SilverlightやWPFの「Visual Studio」である。