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ITpro EXPO 2008でのGDライトのデモ
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インストール不要で動くダウンローダー・モジュールのダイアログ画面
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ITpro EXPO 2008でのグリッド・ソリューションのブース
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  P2P(ピア・ツー・ピア)は大容量のコンテンツを多数のクライアントに同時に配信できる技術だ。しかし,ユーザーのパソコンに専用クライアントをインストールしなければならず,その手間と心理的抵抗が課題のひとつとなっていた。デベロップ部門でAWARDを受賞した「GDライト」はWebサイトのボタンをクリックすれば,専用ソフトをインストールすることなくコンテンツをダウンロードできるサービスである。

 グリッド・ソリューションズはP2Pコンテンツ配信を専門に手がけている企業である。「2005年からP2Pコンテンツ配信システムを提供してきている」(グリッド・ソリューションズ デリバリー事業部 シニアマネージャ 藤高史朗氏)。GDライトは,同社のP2Pコンテンツ配信サービスであるグリッド・デリバリー・システムの専用ソフトウエアのインストールを不要にしたものだ。

 ユーザーがWebサイトにアクセスしP2Pダウンローダー・モジュール(exeファイル)をダウンロードし,ダイアログ・ボックスで「実行する」をクリックするとP2Pダウンローダー・モジュールが実行され,コンテンツをダウンロードする。動画ファイルの場合,コンテンツを再生しながらダウンロードさせることも可能だ。対応クライアント環境はWindows XP,Windows Vista,Windows 2000である。

 ダウンロードが終わるとP2Pダウンローダーが削除され,ユーザーのパソコンには残らない。グリッド・ソリューションズでは「使い捨てワンタイムダウンローダ」と呼ぶ。この仕組みは特許出願中である。

数万人が同時に利用した実績

 グリッド・デリバリー・システムは巨大なファイルを小さな断片に分割し,ネットワーク上のマシンに分散配置する。ファイルを入手する際はインターネット上に散らばるファイルの断片をダウンロードしつなぎあわせる。ダウンロードには1~数十本のコネクションを張り,ネットワーク全体の効率ができるだけ最適になるようにダウンロードしていく。

 グリッド・ソリューションズが運営する「d-theater」サイトでは,グリッド・デリバリー・システムを数万人のユーザーで利用した実績がある。ダウンロードしているユーザーが多いほどサーバーや回線の負荷が低減し,ユーザー全体への配信効率が向上するという。

 グリッド・デリバリー・システムはオープンソースのP2Pソフトウエア「BitTorrent」を参考に同社が開発した。BitTorrentはLinuxディストリビューションの配布などに使用されているP2Pソフトウエアだが,同社では,BitTorrentはファイル数(種類)が増えたときにシステムの負荷が著しく上がってしまうという問題があるとする。グリッド・デリバリー・システムでは,配信状態を監視し,配信サーバーの稼働状況を動的に制御することでサーバー負荷の負荷を軽減したという。

 GDライトは「gdcore」,「EmServer」,「WindowsMediaPlayerコンポーネント」の3つのコンポーネントで構成される。

 「gdcore」はグリッド・デリバリー・コア・コンポーネント。P2P通信の大部分を行う。

 「EmServer」はHTTPエミュレーション・サーバー。gdcore と WindowsMediaPlayerコンポーネントの間で,gdcoreから受け取ったデータをHTTPプロトコルでWindowsMediaPlayerコンポーネントに渡し,疑似ストリーミングを実現する。グリッド・デリバリー・システムのプロトコルとHTTPプロトコルを相互変換するため,動画プレイヤー側からはP2P通信であることを意識することなく利用できるという。Flashビデオへも応用できるとしている。

 まだ発売して間もないが顧客の関心も高く,「すでに数社から引き合いがある」(グリッド・ソリューションズ 藤高氏)という。