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●流通業の店舗運営に必要な機能に特化
●パソコンが不得意でも使いやすい画面
●業務に不要な機能を省き価格を抑えた

画面●店舗maticのカレンダー表示画面
画面●店舗maticのカレンダー表示画面

 「店舗matic(テンポマティック)」は、流通業で多店舗展開している企業向けの情報共有ツール(画面)。ネクスウェイとドリーム・アーツがSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)として1月22日から提供している。幅広い用途を想定した通常のグループウエアと異なり、流通業の店舗の業務フローに最適化したのが特徴だ()。


図●店舗maticの仕組みと特徴
図●店舗maticの仕組みと特徴
流通業の業務フローに沿った仕組みを提供し、表示する言葉も平易なものを多用

 多数の店舗に本部から情報を伝達する場合、一般的にはファクスや電子メールを使うことが多い。ところが「実際は現場に浸透しなかったり、逆に現場のノウハウが本部に届かなかったりするケースが多い」(ネクスウェイ企画部の浅田佳津雄ビジネス開発グループリーダー)。そうした問題を解決できるツールを作れないかと考え、ネクスウェイとドリーム・アーツが2007年4月から共同開発していた。

業務の流れを意識して開発

 店舗maticの画面開発では、店舗運営に必要な機能やノウハウを盛り込むことに腐心している。

 カレンダーの画面では、予定をプロモーションや売り場、商品、オペレーションなど業務内容ごとに表示する。店舗では複数のイベントやキャンペーンを実施することが多い。これらの日程を月間表示するときは、開催日を横断する形で示すなど視認性を高める工夫をした。

 さらに店舗の状況を本部が把握しやすいように、メッセージ送信機能の一部として問い合わせ機能や自動集計機能を持たせた。これを使えば、本部が販促イベントの情報を店舗に送ると同時に、必要な販促物の数量や作業工数などを問い合わせることができる。店舗の画面にはイベントの情報と同時に入力画面が表示されるので、店長はイベントで必要な販促物を選択したり、数量を入力したりして送信ボタンを押すだけで済む。

石田健亮●ドリーム・アーツ新規事業準備室
石田健亮●ドリーム・アーツ新規事業準備室

 入力結果だけでなく、メッセージを読んでいない店舗の情報まで自動集計され、本部で確認できる。ドリーム・アーツ新規事業準備室の石田健亮氏は、「店舗による作業工数のばらつきなどを本部が把握しやすくした」と説明する。

 本部から送られてきた情報をまとめて紙に印字する機能もある。伝達事項を店舗の壁に掲示して周知徹底しやすくするのが狙いだ。「店長が出勤してから印刷ボタンを押すだけで、新着の伝達事項が一度に印刷される」(石田氏)。


現場で“修行”しノウハウ吸収

浅田佳津雄●ネクスウェイ企画部ビジネス開発グループリーダー
浅田佳津雄●ネクスウェイ企画部ビジネス開発グループリーダー

 こうした流通業界ならではの機能を盛り込むために、ネクスウェイとドリーム・アーツは徹底的に市場調査することから始めた。準備に半年を費やし、さらに飲食店やドラッグストア、アパレルなど約100社への調査を実施。これで「彼らが抱える課題やニーズをつかみ、これはいけると確信できた」(ネクスウェイの浅田氏)。

 単なるヒアリングだけでなく、ドリーム・アーツの石田氏が実際に顧客企業の店で働き、現場のニーズを探ったりもした。「アルバイトと同じように使ってほしい」と頼み込み、朝礼から品出し、検品などの業務を約1週間かけてこなしたこともあった。

 業務体験から判明したのは、「店舗の現場には本部からの情報が十分に伝わっていない」(石田氏)という現実だった。本部からの情報を業務に反映させる役割は店長に任されている。その結果、日常業務で手一杯になるなどして情報が滞ることが多かったのだ。

 市場のニーズを取り込むと同時に、導入しやすい製品にすることを目指したため、SaaS形式を採用した。パッケージソフトを多店舗で導入すると、運用の手間とコストがかかる。「情報システム担当の人手が十分でなくても導入しやすいSaaSを前提にした」(ネクスウェイの富加見順社長)。

 価格設定にもこだわった。「流通業は価格に敏感。1店舗当たり5000円程度の月額料金を目安にし、手を抜かずに無駄を削ぎ落とした」(石田氏)。

 機能を店舗運営に必要な業務に絞り込み、データベース構築にオープンソースソフトを活用。ドリーム・アーツが持つグループウエアの一部も流用し、開発コストを減らした。開発期間は実質わずか3カ月。初期費用は無料で、月額料金を500店舗で260万円(1店舗5200円)に抑えることができた。

 ドリーム・アーツの山本孝昭社長は、「多店舗ビジネスにおけるPOS(販売時点情報管理)以来の革新にしたい」と意気込む。販売を担当するネクスウェイは、初年度20社の採用を見込み、3年後の売上高として約15億円を目指している。