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 料金体系の違いを具体的に見てみよう。図1は世界対応ケータイの料金表の一部である。表の中央にある「通話料」の金額は,同じ国・地域でもローミング先の事業者によって異なっている。例えばインドネシアではローミング先の事業者によって,同国内あての通話でも1分当たり40円,日本あての通話なら1分当たり90円も開きがある。ローミング先の事業者を切り替えるだけで,通話コストに大きな差が付くわけだ。

図1●国際ローミング利用時に押さえておきたい基本(ソフトバンクモバイルの料金表から)
図1●国際ローミング利用時に押さえておきたい基本(ソフトバンクモバイルの料金表から)
料金や使えるサービスは変更されることがあるので出発前に確認を。
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 これに対してドコモとKDDIの通話料は,現状では基本的に“1国1料金”になっている。同じ国・地域であれば,ローミング先の事業者や通信方式によらず通話料は同じだ。

 テレビ電話やSMS,データ通信など,どのサービスを使えるかも国・地域,ローミング先の事業者によって異なる。この点は3社とも変わらない。例えばソフトバンクモバイルのユーザーがカンボジアでの国際ローミングで使えるのは,現在は通話とSMSだけである。ローミング先の事業者がW-CDMAとGSMなど複数の通信方式を採用している場合は,通信方式によって使えるサービスが異なるケースもある。

パソコンと携帯電話機で体系が別

 データ通信の料金の違いはもっと複雑である。前回説明したように,データ通信料は3社とも違う料金体系を採っている。

 ソフトバンクモバイルとNTTドコモの携帯電話機から通信する場合は,ローミング先の事業者によってパケット通信料が異なる。さらに,ソフトバンクは携帯電話機からはローミング先別,パソコンからは世界一律になっている。ドコモはパソコンからの通信でも,ローミング先によってパケット通信料が異なる。

 KDDIの場合は,通信料はCDMAとGSMの通信方式によって体系が違うものの,それぞれのメニューでパケット通信料は国・地域によらず一律である。使える端末はいずれのメニューも携帯電話機だけ。パソコンからの利用については,「ユーザーのニーズを見て検討していく」(KDDIの泉 健太郎コンシューマ事業企画2部担当部長 国際渉外グループリーダー)としているものの,現時点では提供していない。

 「1回の通信」に対して課金される最低料金ミニマム・チャージの有無も大きな違いである。ソフトバンクモバイルとドコモは携帯からWebとメールを使う場合,KDDIはGSM方式のメニューの場合に,ミニマム・チャージが発生する。ドコモのサービスを例にすると,iモードのWebページを見る場合に「iモード接続中」などと表示されると1回の通信とみなされる。メールなら受信(iマークが点滅など)するたびに1回で,その都度ミニマム・チャージがかかる。1回の通信でも通信量が一定値を超えると,超過分をパケット課金する。