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 不安,不満,苛立ち,後悔──。こうした後ろ向きの感情を抱いていると,それがじわじわとストレスを生み続ける。ストレスを防ぐには,後ろ向きの感情からいち早く抜け出せるように,前向き思考(Positive Thinking)に切り替えることが重要である。

 今回は前向き思考に切り替えるための,現場で培われた三つの方法を紹介しよう。

タスクの書き出しで不安を軽減

図2●タスクを書き出し,不安のタネを客観的にとらえる
図2●タスクを書き出し,不安のタネを客観的にとらえる
エクサの宮本浩司さんは,現在抱えているタスクをすべて,PCの付せん紙ソフトで書き出す。難しいタスクを客観的にとらえられるので,対策を考えたり見通しを付けたりしやすくなるという。これにより,不安な気持ちが続くことを回避している
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 一つ目は,自分が抱えているタスクを書き出すことである。エクサの宮本浩司さん(第1事業部 京浜システム開発部 技術推進チーム 担当課長 ITスペシャリスト)は,仕事が急に立て込んできたり,難しい仕事に行き詰まったりして,不安な気持ちがもたげてくると,付せん紙ソフトを使って今抱えているタスクを一つひとつ細かなものまで書き出していく(図2)。

 日常的にタスクはスケジュール管理ソフトに書き留めているが,「改めてすべて書き出し整理する過程で,客観的な視点に立てる」(宮本さん)。そのうえで,完了のメドが立っていないタスクを特定し,それに着目して対策を考える。もちろん妙案が浮かばず不安が続くこともある。それでも「漠然とした不安が頭に渦巻いてストレスがたまる状況から脱却できる」(同)という。

仕事のなかでアリガトウを探す

 ユーザーや上司から軽んじられたり嫌みを言われたりして,苛立ったり,不平・不満の感情を抱いたりすることは誰でもあるだろう。ネクステックの竹間征利さん(アソシエイトマネジャー)はそんなとき,憂さ晴らしに走るのではなく,グッとこらえて,感謝できる要素である「アリガトウ」を探す。これが二つ目の方法である。

図3●仕事のなかに「アリガトウ」を探す
図3●仕事のなかに「アリガトウ」を探す
嫌なことやつらいことがあっても,それがどれだけのストレスを生むかは,本人のとらえ方次第である。ネクステックの竹間征利さんは,嫌なことやつらいことがあるたび,そのなかに感謝できる要素を探して,ストレスを生まないように心掛けている
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 それはこんな具合だ(図3)。上司に仕様書のドラフトを送ったとき,ダメな点ばかりをいくつも個条書きした冷たい文面のメールが返ってきたことがあった。苦労したドラフトだけに,「せめて口頭で指摘してほしかった」とつらく感じた。そのとき,前向き思考に切り替えるべく,アリガトウを探した。そのときのアリガトウは,「忙しいのに,レビューしてくれた」「修正漏れをチェックしやすいように,個条書きにしてくれた」というものだった。

 ほかにも上司から会議のアレンジメントを命じられたときには,雑用を押し付けられたと考えず,「自分の裁量でアジェンダを追加できる」「日程調整をする際に根回しができる」といった具合にポジティブにとらえ直す。

 竹間さんは言う。「苛立ったり不満に思うことがあっても,とらえ方によって感謝すべき点を見いだせる。それが見つかれば,気持ちが少し楽になり,余計なストレスをためずに済む」。

休日でも早く起きる

 三つ目の方法は,前向き思考をしやすいように生活のリズムを整えるというものだ。そのために,ソフト開発などを手掛けるディマージシェアの原口仁美さん(エンタープライズソリューション事業部 システムエンジニア)は,休日でも平日と同じく朝7時に起きる。明け方まで飲んだ日の朝でも変わらない。気合いでベッドを抜け出し,寝不足は短い昼寝や早寝でカバーする。

 以前は休日になると,日ごろの疲れと睡眠不足から昼すぎまで寝ることが多かった。起きて昼食を取るとすぐに夕方である。出かける気分になれず,そのまま無為に過ごすのが,お決まりのパターンだった。寝不足は解消されても,なぜか陰うつとした気持ちになり,「不安なことや嫌なことばかりが頭をよぎって,休日なのに余計にストレスをためていた」(原口さん)。

 それが朝早く起きるようになって変わった。「朝の光は気分がいいし,日中に出かけることが気分転換になる。そして何より仕事に負けず自分の時間を充実させている手応えがあるので,後ろ向きの思考に陥らず,休日にストレスを解消できるようになった」(同)。