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 総務省と全国地上デジタル放送推進協議会(全国協議会)は2008年3月31日に,「地上デジタルテレビジョン放送中継局ロードマップ」の改訂版を公表した。総務省と全国協議会は,地上デジタル放送の開始時期の目安を全国各地の視聴者に示すため,2005年12月に中継局ロードマップを作成した。今回の改訂は,2006年12月に続き2回目となる。

 今回の改訂では,前回のロードマップで開設の結論が出ていなかった中継局の開局時期を明確にすることを重視した。さらに地上デジタル放送の伝送手段に共聴設備やケーブルテレビ(CATV)を採用するとしていた地域で,地上デジタル放送の中継局が本当に必要ないのかを放送事業者に申告させた。この結果,全国で必要な地上デジタル放送の放送局(親局と中継局)の数がおおむね明らかになった。

 中継局ロードマップにおける地上デジタル放送の放送局数はNHKが414件,民放事業者が合計で1225件,それぞれ上乗せされた。今後,必要な放送局数が大きく変わることは「基本的にはない」(総務省地上放送課)という。今回のロードマップ作成によって,2011年7月時点の放送ネットワークの形がほぼ固まったといえる。

 さらに総務省と全国協議会は3月31日に,中継局ロードマップに加えて,放送局が使用するチャンネル(周波数)の予定表である「地上デジタルテレビジョン放送局チャンネル予定表」を公表した。中継局ロードマップで「置局」となっている放送局が地上デジタル放送で使う予定の周波数を取りまとめたものだ。


約1800局の使用チャンネルが明らかに

 放送事業者や家電メーカーなどの代表からなる地上デジタル推進全国会議が作成した第8次の「デジタル放送推進のための行動計画」に基づいて,チャンネル予定表を作成した。空中線電力が3W以下で,放送用周波数使用計画の対象外である小規模中継局も対象に含まれている。今回の予定表には,約1800の地上デジタル放送局の使用チャンネルが盛り込まれた。総務省と全国協議会は,これまで明らかにされていなかった小規模中継局が使う周波数を提示することで,そのエリア内にある共聴設備の管理者などに地上デジタル放送を受信するための準備を促すことを狙う。

 これに加えて総務省と全国協議会は同日に,UHF帯の周波数帯域のうち第53~62チャンネルの周波数(710M~770MHz)を使う中継局の2011年7月25日以降の切替先のチャンネルを示した「地上デジタルテレビジョン放送局チャンネル再編予定表」も公表した。第53~62チャンネルの周波数を使う中継局は,周波数割当計画の規定によって,使用期限が2012年7月24日と定められている。チャンネル再編後,第53~62チャンネルの周波数は,2012年7月25日からITSと携帯電話などの通信サービスに使われる予定だ。

 周波数の変更に伴い視聴者は,2012年7月25日までにデジタルテレビなどの地上デジタル放送受信機を再設定しなければならない。共聴施設の管理者は,地上デジタル放送の受信設備(ヘッドエンド)が第13~52チャンネルの周波数に対応していない場合,ヘッドエンドを調整したり,交換したりする必要がある。一方,放送事業者は切り替え対象になっている中継局の改修工事を,2012年7月24日までに終えなければならない。総務省と全国協議会は,チャンネル再編予定表の公表を通じて,「(対象地域の)視聴者などに注意を喚起する」(総務省放送技術課)ことを狙う。