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 「海外ベンダーと付き合ってみて、仕事の進め方が世界標準からずれていることを実感した」。東芝の峯村正樹ISセンター長は、しみじみと語る。

 日本企業にとって、グローバル・ソーシングのハードルは高い。それを裏付けるデータがある。本誌が2007年9月に大手企業を対象に実施した「企業の IT力」調査で、「中国やインドのITベンダーにシステム開発を直接委託したことがあるか」と聞いたところ、「委託している(したことがある)」と答えたのは、回答企業270社の23.3%にとどまった(図7)。言葉の壁も低くはない。日本IBMの大歳卓麻社長は、「日本でグローバル・ソーシングと呼べる案件は、まだ数社しかない」と明かす。

図7●中国やインドなどのITベンダーにシステム開発を発注したことがある企業は23.3%だけ
図7●中国やインドなどのITベンダーにシステム開発を発注したことがある企業は23.3%だけ
本誌調査に対し、70%の企業が「委託する予定はない」と回答している
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 日本企業がグローバル・ソーシングに踏み出すには、どうすればいいのか。苦しみながらも一足先に乗り出した企業に取材を重ねたところ、必要な3つの「備え」を抽出できた(図8)。事例を基に勘所を提示しよう。

図8●海外リソースを使いこなすために必要な3つの「備え」
図8●海外リソースを使いこなすために必要な3つの「備え」
暗黙の了解が通じない分だけ、国内の技術者にすべて任せるよりも高度なスキルが発注側に求められる
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