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 プログラミング分野の代表的なツールである「Visual Studio」と「Eclipse」のユーザーの調査結果を分析してみる。これら二つの製品を利用したユーザーは,その他の分野では,どんなツールを使っているのだろうか?

 プログラミング分野のツールは,単にプログラム・コードの入力を支援するだけのツールにとどまらない。多くのツールが,プログラミング以外のフェーズを支援する機能を備えたり,他のフェーズのツールと連携する機能を提供したりしている。そして,複数の分野を横断して利用できるスイート製品が数多く提供されている。Visual Studioシリーズは,そんなスイート製品の典型である。

 Visual Studioは,プログラミング分野のほかに,単体テストや分析/設計,変更/構成管理ツールの製品を提供している。そのため当然,プログラミング・ツールにVisual Studioを利用するユーザーは,他の分野のツールでも,Visual Studioシリーズを利用する傾向が強いはずだ。

 一方,オープンソース・ツールの代表格である「Eclipse」のユーザーは,他の分野でもオープンソースを使う傾向がある。これらのことは,今回の開発支援ツール利用実態調査から改めて浮き彫りになった。

 図1は,プログラミング分野でEclipseとVisual Studioを利用するユーザーが,分析/設計分野,単体テスト分野,機能テスト分野のそれぞれで,どんなツールを使っているのかをまとめたものである。

図1●プログラミング時にEclipseまたはVisual Studioを利用するユーザーが他の分野で使うツール
図1●プログラミング時にEclipseまたはVisual Studioを利用するユーザーが他の分野で使うツール
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 まず分析/分野では,Eclipseユーザーに最も多く使われているのは,チェンジビジョンの「JUDE」で34%ユーザーが利用している。2位はOSSツールのEclipseUMLの17%だった。一方,プログラミングでVisual Studioを使うユーザーは,50%が分析/設計分野でもVisual Studioを使っている。2位も同じくマイクロソフト製品の「Microsoft Visio」となった。

 Eclipseユーザーが最も多く使っているJUDEは商用製品であるが,有償と無償の両方のエディションを持つ。この分野には有力なOSSツールがないのでEclipseユーザーの利用するツールは分散したが,それでもVisual Studioユーザーとは大きく異なる傾向となっている。

 単体テスト分野では,Eclipseユーザーが最も多く使われているのは,OSSツールの「xUnit」(図2)。全体の67%が利用している。2位以下の「FindBugs」や「Checkstyle」もOSSツールで,これらを合わせると,OSSツールの比率が8割を超える。

図2●プログラミング時にEclipseまたはVisual Studioを利用するユーザーが単体テストで使うツール
図2●プログラミング時にEclipseまたはVisual Studioを利用するユーザーが単体テストで使うツール
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 一方,Visual Studioユーザーがダントツに多く使っているのはVisual Studioで69%。2番手にはxUnitが18%で入っているが,明らかにEclipseユーザーの利用するツールと傾向が異なる。

 機能テストの分野も同じような傾向だ(図3)。Eclipseユーザーの47%がOSSツールの「JMeter」を利用している。Visual Studioユーザーは,46%がVisual Studioを利用している。

図3●プログラミング時にEclipseまたはVisual Studioを利用するユーザーが機能テストで使うツール
図3●プログラミング時にEclipseまたはVisual Studioを利用するユーザーが機能テストで使うツール
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 こうして見てくると,開発支援ツールは,Eclipseを中核としたOSSツール群とVisual Studioとが,広範囲なツール分野で2大勢力を分け合っているといえそうだ。