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Symantec Security Response Weblog
Bye Bye Bandwidth?」より
July 11,2008 Posted by Silas Barnes

 偽情報が,何でもない小さな出来事をわずか数時間で大きな世論に仕立て上げてしまう。そのような現象が起きることは,誰でも知っている。米シマンテックが最近見つけた悪質なスパム「インターネットの終焉(しゅうえん)」は,そうした偽情報の一種だ(関連記事:「2012年、インターネットは終了する」――ウイルス添付のデマメール)。

 問題のスパムは,以下のようなサブジェクトを使う。

・「Secret Plan To Kill Internet By 2012:Leaked?」(2012年にインターネットを停止させる秘密計画:情報リーク)
・「PLAN TO KILL THE INTERNET BY 2012―Documented」(2012年にインターネットを停止させる計画―まとめ文書)
・「2012:The year the Internet as we know it dies...」(2012年:われわれの知っているインターネットが終わりを迎える年)
・「2012:The Year The Internet Ends」(2012年:インターネット終了の年)

 我々の多くは,仕事とプライベートの両方でかなりの時間インターネットを利用している。だから,こうしたサブジェクトを見れば間違いなくショックを受ける。そしてスパムの本文には,この破壊的な出来事の続きが書いてある。その内容はさまざまだ。

・全世界の大手インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)が,インターネットを現在のテレビのようなメディアに変えようとして,アクセス・サービス/コンテンツ・プロバイダと協議している……

・うわさではあるが,インターネットの拡大は2012年ごろ完全に止まるらしい。人々はおかしくなって……

・この情報を流すのは,インターネットの停止を回避できると信じているからだ。情報が広まれば一般メディアが取り上げるようになり,政治的な関心が高まり,無料インターネットの継続をISPに求める圧力も強くなる……

・インターネットの終了プロセスは進行中で,早ければ2010年に現実のものとなる。この件に関し,現時点で分かっている情報を文書にまとめた。「ブラック・ホール」へと向かう理由を知りたければ,以下の文書を……

・ISPは,インターネット利用をテレビと同様の会員制サービスに制限するよう決定した。2012年には,料金を払って一部の企業サイトにアクセスするだけになる……

 これらメールには「doc.pdf」というPDF文書が添付されている。この文書を開くと,文書内の悪質なコードが動き出す。シマンテックのセキュリティ・ソフトウエアは,このコードを「Trojan.Pidief.A」として検出する。今のところ,すべてのスパムが同じファイル(MD5署名はいずれも「4977c984367355f590a8bb159f76d94d9」)を添付しているものの,状況は変わる可能性がある。このスパムの送信国を示した以下のグラフを見ると,スパム送信に加担していると思われるパソコンは世界各地に存在する。ただし,大部分は米国から送られている。

スパム・メールの送信国
スパム・メールの送信国

 インターネットが2012年に終了したり,会員制サービスに移行したりするなど考えられない。ただし,このデマ・メールの添付文書を読まずにいられない人が世界中にいるはずだ。


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◆この記事は,シマンテックの許可を得て,米国のセキュリティ・ラボの研究員が執筆するブログSecurity Response Weblogの記事を抜粋して日本語化したものです。オリジナルの記事は,「Bye Bye Bandwidth?」でお読みいただけます。