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企業は環境対策を強く求められている
図1●企業は環境対策を強く求められている

 サミット(主要国首脳会議)でメインテーマとなった地球温暖化対策。ユーザー企業のグリーンITへの取り組みも、いよいよ本格化すべき時期を迎える。しかしIT業界やユーザー企業のIT部門は、他の分野と比べて対策が進んでいるとは言い難い。風向きを一変させるIT分野での起爆剤が必要だ。

 2008年7月7日に開幕した北海道洞爺湖サミットの会場は、グリーンな技術、サービスであふれかえっていた。トヨタ自動車、ホンダなどの自動車メーカーが提供したハイブリッド型のバスが、列をなして各国の報道陣を運ぶ。サミット会場から離れた国際メディアセンターは、太陽光発電パネルなど最新の環境技術がふんだんに使われ、各国の首脳やメディアに「環境技術で最先端を走る日本」を印象づけた。

 そんな中、メディアセンターの片隅でひっそりと展示されていたのが、国内ITベンダーのグリーンIT製品やサ ービスのブースである。IT分野でも日本が環境対策を牽引することをアピールする狙いである。

 しかし、ほかの国産環境技術の華々しさとは対照的に、人の気配はまばら。グリーンIT製品の実機は数台しか置いていないうえ、注目度も低い。とても盛況とは言い難い。

 日本のITベンダーは今、「グリーンIT」をアピールしようと躍起だ。温暖化対策への関心が高まっている中で、IT製品の“グリーン化”を推し進めることで市場で有利なポジションを占めようとの思惑からだ。トヨタを環境時代のリーダーに押し上げたのは、ハイブリッド車の「プリウス」。IT分野でも、そのプリウス作りを目指しているわけだ。

 ただそういったITベンダー事情によるグリーンITの盛り上がりに比べ、ユーザー企業の関心はいまひとつだ。せっかくのグリーンIT製品も、使われなければ意味がない。その点で、この洞爺湖サミットの光景は日本のグリーンITの現状を象徴する。このようなギャップがある状況では、IT業界が日本の環境対策をリードすることなどできない。