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 パブリック・フォルダ共有は簡単だが,共有したいデータは必ずパブリック・フォルダに置かなければならない。もっと自由に共有したい場合は,フォルダごとに共有の設定をしていく。

フォルダでの設定方法も選択型で簡単に

 まずネットワークと共有センターで「ネットワーク探索」と「ファイル共有」の二つが有効になっていることを確認しておこう。これが無効になっていると,ファイルの共有自体ができない。有効なことを確認したら,共有したいフォルダを右クリックし,そこで表示されるメニューから「共有」を選択する。そうすると,「ファイルの共有」ダイアログが開く(図3)。

図3●フォルダごとにアクセス権を設定することも可能<br>ユーザーを選んで三つのレベルで簡易設定する方法と,XPと同様にユーザーごとに細かく設定する方法がある。
図3●フォルダごとにアクセス権を設定することも可能
ユーザーを選んで三つのレベルで簡易設定する方法と,XPと同様にユーザーごとに細かく設定する方法がある。
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 初期状態では,ここにはフォルダを作った人だけが「所有者」として設定されている。つまり,このままではフォルダを作った人しかアクセスできない。ほかのユーザーに利用させるには,「追加」ボタンの左の空欄内にある三角ボタンを押す。すると,そのパソコンに登録されているユーザーの一覧が表示されるのでそこからユーザーを選び,右の「追加」ボタンを押せばよい。まだ登録していないユーザーを追加するには,一番下にある「新しいユーザーの作成」を選んでアカウントの管理画面を開き,そこで登録してから一覧で選ぶ。一覧の中にある「Everyone」を選択すれば,パソコンに登録されている全ユーザーが利用できるようになる。

 追加したユーザーの「アクセス許可のレベル」は,はじめは「閲覧者」となっている。これは,そのフォルダやファイルを読み取り専用でしか利用できないという意味である。この「閲覧者」の部分をクリックすると,それ以外に「投稿者」と「共同所有者」の2種類に変更可能だ。ここを投稿者にすれば既存ファイルは読み取りだけだが新規にはファイルの生成と変更が可能となり,共同所有者にすれば所有者とまったく同様にすべての操作が可能となる。

 ユーザーを追加したあとに,ダイアログの「共有」ボタンをクリックすれば,そのフォルダが共有状態になる。フォルダ単位の設定方法もXPより簡単になっていることがわかるだろう。

 では,Windows XPで使っていた共有設定の画面はなくなったのだろうか。実はフォルダを右クリックして「プロパティ」を選び,その中の「共有」タブをクリックすればXPのファイル共有と似た画面が表示される。この中にある「共有」と「詳細な共有」の二つのボタンのうち,「詳細な共有」をクリックすると,Windows XPと同様の設定画面が表示される。ちなみにもう一つの「共有」ボタンをクリックすると,先ほどの「ファイルの共有」と同じダイアログになる。

プリンタや音楽/映像データも共有可能

 ネットワークと共有センターにある残りの「プリンタ共有」と「メディア共有」についても見てみよう。これらは,コンピュータにつながるプリンタや,コンピュータに保存されている音楽やビデオ/画像などのファイルを,他のマシンと簡単に共有するための項目である。

 例えば,Vistaパソコンに接続されているプリンタが1台しかない場合,プリンタ共有のプルダウン・メニューから「プリンタ共有を有効にする」をチェックするだけで共有設定は完了だ

 もう一つのメディア共有では,プルダウン・メニューから「変更」をクリックすると「メディアの共有」というウインドウが開く。ここで「メディアを共有する」をチェックすればネットワーク上のメディア再生可能なデバイスや,コンピュータがアイコンで一覧表示される。その中から共有したいマシンを選択して「許可」ボタンを押すと,そのデバイスに対して音楽ファイルなどを簡単に公開できるのだ。

NASとの接続には注意が必要

 読者の中には,ネットワークに接続する外付けハードディスクを利用している方もいるだろう。いわゆるNASと呼ばれるこれら機器は,Vistaのマシンからは見えなかったりアクセスできなかったりする場合があるので注意したい。

 NASは,組み込み用LinuxにSambaというWindowsファイル共有のためのソフトを搭載していることが多い。Vistaがネットワーク上の認証で使うセキュリティ・レベルを高めた影響で,このSambaのバージョンによっては認証に失敗する問題が発生するのだ。

 この問題を回避するには,Vista側のセキュリティ・レベルを一時的に下げることが必要だ。具体的には,管理ツールにある「ローカル・セキュリティ・ポリシー」で「LMとNTLMを送信する」ように変更しよう

中島 省吾
メディアプラネット社長
テクニカル・ライターとしてネットワークやソフトウエア関連の記事を執筆するほか,企業研修の企画・講師,ソフトウエアの開発などを手がける。