PR
NTTデータ 代表取締役社長 山下 徹氏
NTTデータ
代表取締役社長
山下 徹氏

 日本企業のグローバル化は大きく進み、海外での売上高比率が20年で7倍にもなっている。当社のお客様でも、海外の売上高のほうが国内よりも多いところが増えている。そして、数多くの日本企業がさらなるグローバル経営を強力に推進しようとしている。

 それをサポートしてきた当社から見て、お客様からいただくニーズは、現地での支援とグローバルでの支援という2つに分類できる。さらに、現地でのニーズは2つに分けられる。そこで、(1)現地での業務改善、(2)日本モデルの現地へのロールアウト、(3)グローバル最適の追求、という3つのパターンについて、典型的な課題をあげ、ソリューションを紹介したい。

 (1)では、現地における属人的な業務プロセスの改善が大きなテーマだ。このプロセスがブラックボックスになっているケースは多く、業務の標準化と可視化が解決のポイントになる。現地社員との良好なコミュニケーションを維持し、彼らの動機付けにも細心の注意を払いながら、粘り強くプロジェクトを進める必要があるだろう。

 (2)のポイントは、日本における標準オペレーションの確立である。国内でベテランの技量に頼っている曖昧な業務プロセスを、海外にロールアウトしようとしても無理がある。当社の支援したケースでは、まず日本で標準オペレーションを構築し、その中で本質的な部分を切り出したうえで、その部分に現地カスタマイズ部分を加えて海外に展開するというアプローチである。

 (3)では、グローバルでのIT統合が大きなテーマだ。日米欧の拠点で同じERPパッケージを使っていても、うまく統合できないこともある。例えば、システム以前の問題として、製品コードがバラバラというケースが多い。その結果、グローバルでの在庫把握が難しい、あるいはクレームが発生した時に製造工場が特定できないといった不都合が生じる。そこで、当社ではグローバルでのコード体系統一のサポートも行っている。

マネーロンダリング対策に日本企業も取り組み始めた

 金融決済の効率化も、グローバル化する企業にとって避けて通れない課題だ。例えば、貿易取引の増加に伴って負担の重くなる事務処理業務をいかに効率化するか、という課題がある。当社では、インターネットを活用して貿易取引をサポートする「外為ASP」を提供。輸入の際のL/Cの開設や変更、外国送金などの業務の効率化を支援している。

 さらに、マネーロンダリングへの対応も必要だ。この点に欧米諸国は強い関心を持っており、最近は先進的な日本企業も対策に取り組み始めている。ブラックリストとの照合、疑わしい取引の洗い出しなど、アンチマネーロンダリングのノウハウには独特のものがある。お客様からのご相談に応じて、私たちは実務的なアドバイスとサービスを提供している。

 法規制への対応も重要なテーマである。とりわけ、国際物流にかかわる様々な規制に対応するための各種手続きには、大きな負荷がかかっていた。当社では、これに対応するシステムも提供している。

日本のXBRLビジネスを中国やベトナムでも推進

 NTTデータのグローバル化についても触れておきたい。当社が目指しているのは、日系グローバル企業へのサポート力強化、オフショア開発の発注先拡大、海外現地企業のニーズへの対応などである。

 そのために、海外拠点の拡充やグローバルでのソリューションプラットフォームの確立に向けた取り組みを行ってきた。アジアでのカバレッジ拡大をはじめ、欧米では優良ソリューションプロバイダのM&Aを実施している。グローバル連携モデルの確立を目指しているのである。

 こうした活動の中で、当社はグローバルベストプラクティスの共有を積極的に進めている。その一例に、東京工業品取引所の次期システムがある。スウェーデンのOMX社のソフトウエアを活用し、同社との協業によって導入を支援している。

 あるいは、財務情報の国際標準規格であるXBRLを用いた財務情報ゲートウェイサービス「Zaimon」があげられる。国税庁や金融庁、東証などのそれぞれ異なるフォーマットを吸収し、ワンストップでの財務情報のやり取りを可能にする仕組みである。その使いやすさや多言語・多通貨への対応なども評価され、金融機関などの利用が増えている。「Zaimon」をベースに、当社は中国やベトナムでもXBRLビジネスを推進しようとしている。

 また、アジア各国に展開する日系企業現地法人に対して、Webシステムの統合型フレームワーク「intra-mart」の提供も行っている。これは多様なシステムが混在するIT環境を連携させ、組織やシステムにまたがった業務のスムーズな流れを実現する仕組みである。

[画像のクリックで拡大表示]

 こうした経験を1つずつ積み重ねながら、当社は世界で活動するお客様へのサポート力をさらに強化したいと考えている。