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顧客の要望や意見はノートにまとめ、顧客やSEと共有する。雑誌や本を通じて、最新技術の情報収集を怠らない。 |
当時、浅井はある大手運送会社の拠点で集荷作業の短期アルバイトを経験した。繁忙期でもあり、伝票処理機や情報システムにトラブルがあると富士通系 SIerのCEがすぐに駆けつけ、トラブル解決を急ぐ。「ユーザー企業の担当者に対策を説明する姿は誠実で、現場の私たちに出す指示はいつも的確だった」と浅井は当時を振り返る。
志望がかなって、浅井がFJBのCE職に就いたのは1997年。中堅・中小企業にもPCが急速に普及し、オフコンのダウンサイジングが進んだ時期だ。週末返上で働き、客先でシステムの導入・保守に携わる忙しい日々が続いた。だが浅井にとっては、新技術を貪欲に習得できる充実した期間だったという。
転機は入社4年目に訪れる。「保守からサービスビジネスへの転換」という会社の経営戦略を受け、自ら志望して営業職に異動したのだ。「CE業務で培った人脈を、営業職で試したい気持ちも強くなっていた」(浅井)頃である。浅井の営業手法は、CEの経験を色濃く反映している。浅井は、営業の役割を「顧客に説明したことを必ず現実にする、実行力を売ること」と考えている。保守・運用を想定して提案を考えたり、顧客とSEの意思疎通を仲立ちしたりする。こうした営業の努力で「絵に書いた餅で提案が終わる失敗は減らせる」と浅井は語る。
2004年度にFJBの社長名で「功績賞」に選定された案件は、浅井の「実行力」が勝利に結び付いた商談だ。ある準大手の不動産会社に対し、基幹システムのプログラムをそのままにした、ITインフラの刷新を提案。当初の説明通りに、処理性能の大幅な向上や安定稼働を実現させたのである。「我々の実行力に対し、特に顧客の評価が高い。今後も強みを伸ばして行きたい」。こう語る浅井の声には自信がみなぎっていた。
富士通ビジネスシステム(FJB)
第一営業本部 情報・サービスソリューション統括営業部 情報ネットソリューション営業部