PR
写真1●日立製作所の横浜新データセンター(仮称)の完成予想図
写真1●日立製作所の横浜新データセンター(仮称)の完成予想図
[画像のクリックで拡大表示]

 日立製作所は神奈川県横浜市に,2009年7月稼働予定のデータセンター(仮称:横浜新データセンター)を新たに建設中だ(写真1)。このデータセンターの一番の特徴は,サーバーの生命線ともいえる電力供給について大きな強みを持っていることである。

自家発電用燃料の補充ルートまで確保

 電力供給の強みは三つのポイントに分けられる。まず,変電所に近い場所に建設中であるという点。同データセンターと接続予定の変電所は,近辺の火力発電所内に設置されており,そこから直接,送電線を引く。これにより,経由する変電所が少なくなり,停電に対するリスクを低くできる。

 二つ目のポイントは,電力会社からの電力供給が止まった場合に備えて,自家発電の設備を用意する点。データセンター内に燃料の重油を備蓄し,サーバーを48時間,稼働し続けられる設計にしてあるという。しかし,データセンターが自家発電設備を備えること自体は珍しくはない。

 徹底しているのは三つ目のポイントだ。「緊急時でも,データセンター近くのコンビナートから,優先的に重油を輸送してもらえる仕組みを作った」(日立製作所 データセンタ本部 事業推進部 部長 平松豊氏)。これにより「万一,自家発電用の重油が減っても直ちに補充され,輸送が可能な限りずっと発電し続けられる」(平松氏)。

PUEの値は1.6以下を目指す

 長時間の自家発電が続けられる理由は,重油が豊富にあるだけではない。データセンターそのものの無駄な電力消費を抑える工夫も施している。具体的には,省電力サーバーやストレージ,消費電力の少ない空調設備や電源装置の採用だ。

 平松氏は,「サーバーの稼働率が低い場合は空調を弱めるといった制御ソフトも開発した。それを利用して無駄な消費電力をさらに抑える予定だ」と今後の展望を語る。最終的には,電力の使用効率を示す「PUE(Power Usage Effectiveness)」の値で,1.6以下を実現するという。

●補足
PUE1.6だとIT機器に1の電力を供給するのに,空調や照明などIT機器以外に0.6の電力を消費していることになる。PUEが低いほど電力効率で無駄がないといえる。

ワンモア・ポイント
 省エネへのこだわりには,意外な工夫もある。屋上緑化だ。「直射日光が建物に当たらないことで,室内温度を最大で3度下げられ,その分空調にかかる電力も抑えられる」と平松氏は話す。

基本情報
●名称:横浜新データセンター(仮称:2009年7月稼働予定)
●場所:神奈川県横浜市
●最寄り駅:要問い合わせ
●料金:要問い合わせ