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 2008年10月15~16日に開催されたNTTの総合技術展示会「つくばフォーラム2008」で,NTTアクセスサービスシステム研究所(AS研)が次世代FTTHに向けた光ファイバ・ケーブル・システムを詳しく紹介した。16日に開かれたワークショップで,「FTTHの更なる進展を目指した次世代光ファイバケーブルシステム技術」という題で,AS研 アクセスメディアプロジェクトの清水正利氏が講演した(写真1)。

写真1●NTTアクセスサービスシステム研究所 アクセスメディアプロジェクトの清水正利氏
写真1●NTTアクセスサービスシステム研究所 アクセスメディアプロジェクトの清水正利氏

 同氏ははじめに,光ファイバ技術開発を取り巻く環境を,NTTの「ヒト・モノ・カネ」の経営資源の観点から簡単に分析した。人的な問題としては,2007年3月から10年後の2017年3月には,従業員数が約60%減ってしまうと指摘した。設備の現状は,アクセス系の設備にはまだまだメタル回線が大量に存在し,これを光ファイバに巻き取ろうとすると,現在の設備に3000万km分を追加する必要があるとした。コストの状況については,現状は構築コストが大多数を占めるが,普及率が進むと運用コストが相対的に増えてくると述べた。

 同氏は続いて,光ファイバ・システムの技術開発の方向を説明した。同氏は光ファイバ技術を「フェーズ1:光の大量開通期」,「フェーズ2:大量光設備の維持・運用期」,「フェーズ3:本格的な光の時代」の三つに分けた。

 フェーズ1はFTTH2000万加入という目標を見据えたもので,大量開通用に必要な技術メニューはすでに開発済みであるという。フェーズ2は,大量に導入した光設備を技術者が減りつつある中で運用していく段階である。ここでは運用を低コスト・省力化する技術がメインとなる。フェーズ1とフェーズ2はメタルと同レベルの施工性,保守・運用性を実現するものだが,フェーズ3の本格的な光時代には,メタル以上の性能,あるいは光ならではの特徴を生かした技術が必要になるという。

 今回の講演では,そのフェーズ3を目指し,従来のシングル・モード・ファイバ(SMF)に変わる「空孔アシスト・ファイバ」(HAF)や「フォトニック結晶ファイバ」(PCF)をベースにした,光ファイバ・ケーブル・システムの極限を追求した技術を紹介した。