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 最近ではかなり一般的になってきているが,データセンターでラック配置する際に,ラックの前面同士が向かい合わせになるようにする。同様に背面も向かい合わせに設置する。こうすることで,前の列のサーバーの背面から排出した熱気を,後ろの列の前面から吸気するといった無駄を防げる。この前面の冷気が通るエリアを「コールドアイル」と呼び,背面の熱気が通るエリアを「ホットアイル」と呼ぶ()。

図3●ホットアイルとコールドアイル
図●ホットアイルとコールドアイル

 これだけで満足してはいけない。実はコールドアイルとホットアイルを分けても,ラックの上部から熱気が循環してくる場合がある。当然,センターの冷却効率は落ちてしまう。そうした場合は,ホットアイル側の熱気を強制的に排出する排風機を設置し,データセンターの空調装置の吸気側に熱気を環流させるなどして対処する。さらに効率を向上させたい場合は,ラック列内に冷却装置を組み込み,ホットアイルのラック上部を断熱材で仕切ってしまう方法などもある。

エーピーシー・ジャパン(APC) ソリューション事業部 セールスエンジニアリング/ビジネスデベロップメント
 UPSや冷却装置,ラック,環境監視システムを提供するAPCにおいて,データセンターで利用する製品の提案や設計,販売を推進している事業部。ラックの設置や運用ノウハウを持ったメンバーが多く所属している