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 最近,モバイル業界の間では,「ジーランドの野鴨」の寓話が話題になっているらしい。これは,「デンマークのジーランド地方で,ある湖に毎年飛来する鴨に,老人が餌を与え始めた。鴨は楽をして餌を得られることに味をしめ,他の湖に飛ばなくなる。こうして家畜化した鴨は羽ばたいても飛べなくなる。やがて老人は亡くなり,餌がもらえなくなった鴨は,春の雪解け水で流されてしまった」という内容。IBMの創業者であるトーマス・ワトソン氏が,安住を貪る社員に対して危機感を持たせるために「ビジネスには野鴨が必要だ」と繰り返し話していたことで有名な寓話である。

 モバイル市場でなぜこの話題が注目を集めているのかといえば,国内市場の飽和感と海外市場への展開が思うように進まないことに対する危機感が背景にある。ジーランドの寓話で,老人は携帯電話事業者,鴨は端末メーカーやサービス事業者に置き換えてみよう。これまでは事業者の配下で“守られていた”メーカーやサービス事業者が,仮に携帯電話事業者の体力が弱くなってしまったとき,海外のメーカーやサービス事業者との競争に生き残っていけるのかどうかという危機感である。

 今回が2回目の開催になるセミナー「オープンモバイル・コネクションズ2008冬」では,グローバル競争の進展が話題の一つになる。2008年に世界同時発売されたiPhone 3Gや,NTTドコモとKDDIが採用を表明している携帯電話向けのソフト基盤Androidは,モバイル端末やビジネスモデルのグローバル化,オープン化を加速している。2009年以降,モバイル事業がどのように展開するのか,あるいはどうやって事業機会を手に入れられるのか一緒に考えたい。

 今回のセミナーの基調講演をお願いしたハドソン執行役員の柴田真人氏には,「iPhoneやAndroidのような新しいモバイル・プラットフォームに対して,ハドソンはなぜここまで積極的なのか,お話ししてほしい」とお願いした。ハドソンは,iPhoneと初代Android端末が登場すると同時にゲーム・タイトルを発表,日本だけでなく海外でも供給を始めている。柴田氏には,開発背景だけでなく,現在の手ごたえや今後のモバイル向けサービスの展望についてもお話しいただくことになっている。

 このほか今回のセミナーでは,Android端末の初代機「G1」の徹底レビュー,Androidのソースコード開示から読み解くAndroidの今後の展開,iPhoneの大量導入によるワークスタイルの変貌,ソフトバンクモバイルによるモバイル戦略を予定している。全体テーマは「実践」とし,AndroidやiPhoneにいち早く取り組んでいる講師にご登場をお願いした。モバイルビジネスに携わる方に多数ご来場いただきたいと考えている。

 なお,ご来場いただける方には2008年9月25日と26日に開催した「オープンモバイル・コネクションズ2008」の主要講演を収録した書籍「iPhoneの本質 Androidの真価」(12月中旬刊行予定)をもれなく差し上げることにしている。こちらも,今後のモバイルビジネスの指針にしていただければ幸いである。