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ITR シニア・アナリスト
生熊 清司

 さて,グリーンIT簡易診断を実施した結果はどうであっただろうか。今回の診断は簡易的なものだが,グリーンITを実施する上で必要と思われる5つの要素を含んでおり,自社の概況を知ることはできる。診断結果を以下のようなプロセスで評価してみることをお勧めする。

1.全体平均と比較してみる

 5つの要素軸の全ての結果が全体平均よりも高い場合はあまり大きな問題はないと思われるが,平均より著しく低い要素軸がある場合は,なぜ低い結果となったのかを設問に立ち返って検討してみて欲しい。

2.業種別や企業規模別の平均と比較してみる

 自社の取り組みが,同業種の中で,あるいは同程度の規模の会社の中で,どれくらいのレベルにあるのかを知ることは,対策を考えるうえで役に立つ。自社の結果が全体平均よりも高い場合でも,業種別や企業規模別の平均値と比べて低いといったケースもあるからだ。

 業種別でのより詳細な分析ができるように,以下にプレ調査の結果として得られた「業種別・評価軸別の平均値表」を掲載するので,参考にして欲しい(図14)。

業種別・評価軸別の平均値表
業種別・評価軸別の平均値表
「機械・精密・情報機器製造」が全ての評価軸で高得点になった。逆に「建設」「流通・小売」「食品」などの得点が低かった。

3.パターンと比較してみる

 自社の診断結果を,連載第4回で解説した5つのパターン(バランス型,先行投資型,管理統制型,ビジョン先行型,未成熟型)と比較して,最も近いパターンについてその特徴と改善点の指摘を参考にするとよい。

 5つのパターンに当てはまらない場合,特にある評価軸のスコアが,他の軸のスコアに比べて著しく低いような場合は,企業のグリーンITへの取り組みや運営状況おいて,十分でない要素または阻害要因がある可能性があることを意味する。そのような場合は,さらに詳細な調査を実施するなどして自社の弱みを認識し,そこを強化する施策を検討することが望まれる。