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PROJECT KySS(プロジェクト・キッス)
四国のSOHO。薬師寺 国安と,薬師寺 聖によるコラボレーション・ユニット。XMLや.NETプログラミングに関する執筆多数。両名とも,Microsoft MVP for Development Platforms - XML(Oct 2003-Sep 2009),http://www.PROJECTKySS.NET

 マイクロソフトは2008年10月14日,RIA(Rich Internet Application)基盤ソフトSilverlightの新バージョン「Silverlight2」の提供を開始しました。Silverlightは,ブラウザのプラグインとして動作するアプリケーション実行環境です。ブラウザ上でデスクトップ・アプリケーション並みの見栄えや操作性を備えたアプリケーションを実行できることが特徴です。

 Silverlightの最初のバージョンである「Silverlight 1.0」は,2007年9月にリリースされました。ただし,Silverlight 1.0では,アプリケーションを開発するためのプログラミング言語としてJavaScriptしか利用できませんでした。Silverlight2になって初めて,JavaScript以外にVisual BasicやC#といった,マイクロソフトのアプリケーション開発ツール「Visual Studio」がサポートするプログラミング言語を利用できるようになりました。

 Silverlight2ではさらに,リッチなデザインだけでなく,バックエンドのデータ処理まで一貫して,.NET Frameworkベースで開発できるようになりました(関連記事:「Expression Designで変わる,デザインとプログラム」の図3)。データ処理にLINQテクノロジを採用すれば,開発効率も処理効率も向上します(関連記事:「VS 2008で学ぶLINQ to XMLの基礎)。

 Silverlight2の登場によって,.NETプログラマとデザイナは,コラボレーションにより,XMLベースのユーザー・インタフェース記述言語である「XAML」を仲介役として,RIAを開発できる環境を手に入れたのです。

まずは開発環境を整えよう

 表現力豊かなSilverlight2コンテンツは,Web上に増えつつありますので,すぐにでも作ってみたくなることでしょう。しかし,いくら良いコンテンツのアイデアやイメージが浮かんでも,いくらデザイナが凝った画面をデザインしても,プログラマがデータ処理の方法を知らなければ,アプリケーションの形にはなりません。

 本連載では,Silverlight2アプリケーション開発のための環境構築から始めて,どのようなコントロールを使い,どのような手順でレイアウトし,どのようなプログラム・コードを記述すればよいのかを,具体的なサンプル・プログラムで説明していきます。

 この連載では,アプリケーション開発ツール「Visual Studio2008」と,UI構築ツール「Expression Blend2」を使って,Silverlight2アプリケーションを開発していきます。画面例を多く示し,できるだけ詳しい解説を試みましたので,皆さんも,ぜひ,実際に操作して,Silverlight2の可能性の一端に触れてみてください。なお,この連載で作成したサンプルはInternet Explorer7とFireFox3.0で動作確認を行っています。

 では,まずは開発環境を整えましょう。

 筆者の開発環境はVisual Studio Team System 2008 + SP1(Service Pack 1)(以下VS2008)とMicrosoft Expression Blend2 + SP1(Service pack 1)(以下Blend2)です。いずれのツールもSilverlight2アプリケーションの開発にはそれぞれ,SP1(Service Pack 1)を適用しておく必要がありますので注意してください。

 さらに,VS2008でSilverlight2アプリケーションを開発するには,Visual Studio 2008 SP1用Microsoft Silverlight Toolsをインストールする必要があります。Visual Studio 2008 SP1用Microsoft Silverlight Toolsは,Visual Studio 2008 + SP1にしか適用できません。

 以下のURLから必要なソフトをダウンロードし,インストールしてください。

 VS2008にVisual Studio 2008 SP1用Microsoft Silverlight Toolsを適用したら,VS2008のメニューから「ファイル(F)/新しいプロジェクト(P)」と選択してみましょう。図1のように「テンプレート(T)」内に「Silverlightアプリケーション」のテンプレートが追加されていることがわかります。

図1●「テンプレート(T)」内に「Silverlightアプリケーション」のテンプレートが追加されている
図1●「テンプレート(T)」内に「Silverlightアプリケーション」のテンプレートが追加されている
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 Microsoft Expression Blend2はSilverlight1にしか対応していませんが,SP1を適用することでSilverlight2に対応するようになります。Blend2を起動して「プロジェクト」から「新しいプロジェクト(N)」を選択し,図2のようにプロジェクトの種類に「Silverlight2アプリケーション」が追加されていることを確かめてください。

図2●Silverlight2アプリケーション」追加されている
図2●Silverlight2アプリケーション」追加されている
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 以上で,Silverlight2アプリケーションを作る環境は整いました。早速実践に移りましょう。