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日経SYSTEMS編集長
杉山裕幸
日経SYSTEMS編集長 杉山裕幸

 筆者が編集している「日経SYSETMS」は,IT業界の最新動向をガンガン追いかけるというよりも,現場エンジニアの日々の仕事に役立つ技術情報やノウハウ情報を地道に提供している雑誌である。なので,「2009年のITはこうなる!」といった展望は他誌の編集長に任せ,これからエンジニアにどんなスキルが求められるのかを考えてみたい。

最新技術もいいけれど…

 いま未曽有の不況である。景気の低迷はしばらく続く。こんなご時勢でITエンジニアに必要なスキルとは何だろうか。「日々の仕事に追われ,そんなことを考えるヒマはない」というエンジニアも,年の初めくらいは少し時間をとって自分の将来を見つめてみよう。

 普通に考えれば,エンジニアと名乗る以上は最新技術の習得が一番だろう。まだスキルを持つ人が少ない分野なら,それだけ「引く手あまた」「引っ張りだこ」となり得る。最近ならクラウド・コンピューティングあたりか。ただ,ちょっと待ってほしい。勉強するのはもちろん大事であり,身につけておいて損はない。好きでやっているならなおさらだ。そのことに異論はない。

 問題は,「最新技術」イコール「流行の技術」イコール「寿命が(結構早く)来る技術」という嫌いがあることだ。身に覚えのある読者も多いと思う。せっかく習得した技術やノウハウが,時間とともに役に立たなくなってしまったことを。そして,また次の新しい技術を必死に勉強し始める。そんなことばかり繰り返していては,スキルアップしているようで実はしていないかもしれない。スキルの堂々巡りである。

 世の中の景気が良く,革新的な技術がどんどん登場し,それに対するニーズも旺盛な時期ならば問題はない。貪欲に最新技術の習得に励むべきだし,その努力は報われる。技術がめまぐるしく変わっても,むなしさよりやりがいのほうが大きい。しかし,今はそうではない。こういうときは,とんがった最新技術の深堀りもいいが,もっと普遍的なスキル,言い換えれば「いつでもどこでも通用するスキル」を身につけることに重きを置いてはどうだろうか。これが,筆者がここで言いたいことだ。

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