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 日本の「観光立国」の推進を測るために,観光庁が2008年10月1日に発足されました。政府は,2010年までに訪日外国人旅行者を1000万人にするという目標を掲げており,今後,よりいっそうの外国人の受け入れ体制が整ってきそうです。

 観光庁発足の背景の一つには,日本の人口減少・少子高齢化が進む中で,国内観光業が尻すぼみ傾向にあるということが挙げられます。また,グローバル化が叫ばれる社会において,訪日外国人旅行者受け入れの活性化は,我が国の経済社会の発展において必要不可欠になっていることもあります。

 実際,訪日・在日外国人を囲いこもうと多様な戦略が立てられています。観光庁では,2009年1月20日~2月28日までの間に,アジア諸国の旧暦の正月にあたる,春節のシーズン(大型連休)に合わせた,訪日旅行促進のキャンペーンとして,「YOKOSO! JAPAN WEEKS 2009」を実施する予定です。このキャンペーンは今年度で5回目を迎え,今回のテーマの一つを「日本の文化・芸術を体験する旅」としています(※1)。大手旅行会社では,外国人旅行者向けのパッケージツアーをこぞって販売し始め,海外からの呼び込みにますます力を入れています。

※ 1 観光庁2008/12/09発表,"博物館における,外国人による「ひとり歩き点検隊」の実施について"より。

 教育機関でも動きがあります。大学では,外国人留学生の枠(特にアジア圏の学生)を増員する傾向にあるようです。日本国内の少子化の影響により,海外から学生を取り込まなければ学校運営が危ぶまれるため,こういった動きが進められているのでしょう。

ウェブは必要な情報を十分に提供できているのか

 私たちが海外へ旅行に行くとき,検索やガイドブックなどのいろいろなツールを駆使してその国について調べます。ある程度の情報がないと,旅行先で段取り良く観光ができないため,必ず「行くべき観光スポットはどこか?」「料理・お薦めのレストランはあるか?」「お土産はどこで買うのがベストか?」など,様々なことについて渡航前に調べておくのは旅行の必須事項です。

 同じように外国人もまた,訪日前に何かしらの方法で「日本」について調べていることでしょう。弊社は,訪日外国人のホテルやレストラン・観光地に関する意識および行動について,2008年10月14日~30日にかけて都内でアンケート調査を実施しました(※2)。

※ 2 出典:アウンコンサルティング株式会社,「訪日外国人のホテル・レストラン・観光地に関する意識および行動調査レポート

 アンケートの結果によると,日本に関する情報の収集方法で最も多かったのは「ウェブサイトを見て」で,59%と半数以上を占めています。続いて多かった結果は,持ち歩き可能で,日本へ来てからでも手軽に見ることのできる「ガイドブックを見て」だったのですが,「ウェブサイトを見て」からは大きな開きがあり,16.3%でした。

 ウェブ上では情報サイトや口コミサイト,ホテルの予約サイトが利用されていると予想されます。実際,大規模なものから小規模なものまで,外国人へ情報を発信しているサイトが,国内でも年々増えてきています。

 しかし,果たして外国人旅行者は,それらのサイトでどれだけ満足のいく情報を得られているのでしょうか。例えば,レストランでの多言語対応の可否,外貨の両替場所,複雑に入り組む東京の地下鉄の情報,日本に来た際のネット環境など,多くの情報は満足に行きわたっているのでしょうか。

 情報収集の際に訪日外国人が目にする,サイト自体の多言語対応化や,現地情報の更新精度はどの程度のものなのか。観光庁の取り組みに沿った「観光立国」日本の推進に向けてウェブが貢献するためには,外国人の視点に立って,訪日時に欲しい情報を的確に提供することが必要とされています。

本コラムは,アウンコンサルティング海外(英語圏・中国語圏)マーケティング総合情報サイト【CBM-ch】に連載中の「旬感マーケティング~グローバルマーケティングブログ~」を再録したものです。同サイトでは,海外(英語圏・中国語圏)SEOや検索連動型広告など検索エンジンマーケティング(SEM)に関する詳しい情報を掲載しています。
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