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Forrester Research, Inc.
クリス・アンドリューズ シニアアナリスト

 世界的な信用収縮が、ITサービスとアウトソーシングのベンダーに影響を与え始めている。

 このマーケットにおいてITベンダ ーは、より高いマージンを生み出すため、またクライアントとのより戦略的な関係を醸成するために、数年間かけて付加価値の高いサービスを作り上げてきた。

 具体的には、インドなどの拠点を利用したグローバルなデリバリーのモデルや、コンサルティング提供の拡大、ITからビジネスサービスへの転換といったものがそうだ。しかしいまや、顧客はコスト削減を図りたいと模索を始め、必要不可欠でないサービスを解除しようとし始めている。また、長期の契約にまつわるリスクを減らそうともしている。

企業のIT予算見直し始まる

 フォレスターは、2008年後半から2009年初期にかけて米国の本格的な景気後退が起こり、35%の確率で2009年を通してその状況が悪化していくと予測している(図1)。すでに複数の企業のIT部門からは、プロジェクト実行の決定を遅らせている、付き合うベンダ ーを集約している、サービス料金を再交渉している、などの話を聞いている。

● 「これからの12~18カ月、IT予算を厳しく監視していくことになるだろう」(ヘルスケア企業のCIO)

● 「IT予算はより綿密な調査の対象となり、これまでにない厳しいものとなるだろう。私はプロジェクトを進める前提として、確かにプラスのROIが得られることが必要だ」(消費財会社のCIO)

● 「今、投資を遅らせることができるのなら、そうする」(製造業のCIO)

図1●フォレスターは2008年から09年にかけて、浅く穏やかな景気後退を予測するが、他の可能性もある
図1●フォレスターは2008年から09年にかけて、浅く穏やかな景気後退を予測するが、他の可能性もある
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 もっとも、まだすべての企業が同じように景気後退の打撃を受けているわけではない。

 ベンダーのマーケティングとセールスチームはセグメンテーションや顧客のターゲティングにより注意を払わなければならない。単にコスト削減をしたいという企業に対して高いマージンのサービスを提案すれば、失敗する運命になる。二つの企業があれば、その規模や地理的な特徴、バーティカル市場などによって、この景気減速に対処するためまったく異なるアプローチを採るだろう。ユーザーのニーズに応じたセグメンテーションが、この不況期にはより重要になる。

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