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辻 寛之
日本ヒューレット・パッカード

 x86サーバーを構成するコンポーネントの中で,この5年間に最も大きく進化したのはプロセッサであろう。

 表1は,5年前と現在の2プロセッサ搭載サーバー(2Pサーバー)向けインテルXeonプロセッサを比較したものである。微細化技術の進歩により,この5年間でプロセッサに搭載されるトランジスタ数は約15倍にもなっている。


表1●インテル Xeon プロセッサの新旧比較

 2003年2008年
製品名インテル Xeon プロセッサ 2.80GHzクアッドコア
インテル Xeon プロセッサ E5430
動作周波数2.80GHz2.66GHz
コア数14
L2キャッシュ512KB12MB
フロントサイド・バス周波数400MHz1333MHz
マイクロアーキテクチャNetBurstCore
製造プロセス・ルール130nm45nm
トランジスタ数5500万8億2000万
熱設計電力*174W80W
64ビット拡張への対応×
仮想化への対応×
消費電力削減機能×
*1 CPUメーカーが熱設計用に定めた算出方法に基づいて計算した実用上の消費電力

 5年前(2003年)の時点では,x86サーバー(PCサーバーやIAサーバーとも呼ばれる)に搭載されていたプロセッサは,事実上インテルのXeonだけであった。当時,サーバーの性能向上策としては,プロセッサの動作周波数を上げるか,マルチプロセッサ化するのが常識だった。しかし,現在ではプロセッサのコア数を増やすのが常識となりつつある。

 また現在x86サーバーに搭載されているプロセッサには,64ビット拡張や仮想化への対応など,5年前には考えられなかった様々な機能が付加されている。さらに,消費電力削減のための仕組みも実装されている。

 今回からの3回で,この5年間にx86プロセッサが遂げた劇的な進化の過程と,最新のプロセッサ技術を解説する。なお,本稿では2Pサーバー用プロセッサについて説明しているが,1Pや4P以上のサーバー用プロセッサも,ほぼ同様の進化を遂げている。