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 ITpro読者がソフト開発分野で2009年に注目したいキーワードとして,「RIA(Rich Internet Application)」そのものを含めて,「Microsoft Silverlight」「Adobe AIR」など,RIA関連技術四つが10位以内にランクインした。SaaSやクラウドなどでアプリケーションがインターネット上に進出し始め,こうした環境においてクライアントサイドで「従来のブラウザを越えた」使い勝手を実現可能なRIAが注目されている。

表1●2009年に注目したいソフト開発分野のITキーワード
表1●2009年に注目したいソフト開発分野のITキーワード(有効回答数=2043)
(有効回答数=2043)
表2●2008年に注目したソフト開発分野のITキーワード
表2●2008年に注目したソフト開発分野のITキーワード(有効回答数=2043)
(有効回答数=2043)

 2009年に注目したいソフト開発分野のITキーワードの第1位は,RIA基盤ソフト「Microsoft Silverlight」である。マイクロソフトは2008年10月14日にSilverlightの新バージョン「Silverlight 2」の提供を開始。Silverlight 2ではアプリケーション開発言語として,従来からサポートしていたJavaScriptに加えて,Visual BasicやC#など .NET言語の利用が可能になった。さらに,Visual Studio 2008向けアドオンやExpression Blend2 SP1など対応開発ツールも提供開始。企業情報システムでSilverlightを利用するための基盤を整えた(関連記事「見えてきたエンタープライズRIA」,「マイクロソフトがSilverlight 2の概要を発表,開発ツールは11月提供」)。

 ブラウザのプラグイン・ソフトとして動作するSilverlightの一般ユーザーへの普及率は,先行するアドビシステムズのFlash Playerと比べるとまだまだ低い。だが,この2009年1月20日に行われた米大統領Barack Obama氏の就任式のインターネット上での映像ライブ/オンデマンド配信に採用されるなど普及率を伸ばしつつある(関連記事「米大統領就任式,映像配信にMicrosoftの「Silverlight」を利用」)。

 対抗するRIA基盤ソフト「Adobe AIR」も,2009年の注目キーワードのひとつだ。アドビシステムズは2008年6月17日に,日本語環境に対応したAIRの新版「Adobe AIR 1.1」を正式にリリース。日本での本格的な普及に向けたスタートを切った(関連記事「アドビシステムズが日本語環境に対応したAIR新版をリリース」)。2008年11月に米国で開催されたプライベート・カンファレンス「Adobe MAX 2008」では,新しいRIA開発ツール「Adobe Flash Catalyst」を発表(関連記事「米アドビが2009年初頭にFlash関連新技術,コーディング無しでコンテンツ制作が可能に」)。アプリケーション開発ツールの分野で先行するマイクロソフトを追撃する。

 RIA関連以外のキーワードでは,「Ruby」「軽量プログラミング言語」「Ruby on Rails」「アジャイル開発」が要注目だ。これらはいずれも,ビジネス環境などの変化に対応したシステムを迅速に開発するための技術と言える。

 まつもと ゆきひろ氏が中心になって開発を進めているプログラミング言語Rubyは,Ruby上のアプリケーション開発フレームワークであるRuby on Railsとともに,世界中で広く使われるようになってきた。2009年の前半には標準仕様の草案を作成し,ISO(国際標準化機構)に提案する予定だという(関連記事「Rubyを日本から国際標準に,2009年前半に仕様案を完成」)。また,Ruby on Railsに関しても,Ruby上の有力なフレームワーク「Merb」との統合に向けて動き出すなど活発な動きを見せており,目を離せない(関連記事「『Merb2はRails3に』,Rubyの代表的な2つのフレームワークが統合へ」)。