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 NTTグループは,フレッツ光シリーズの純増ペース回復の手だてとして,「これまでになかった光回線の活用シーンを創造して,新たなユーザー層を開拓する」(NTTの三浦社長)ことを第一の優先事項にしている。

 その中でも特に力を入れるのが,パソコン以外の端末をフレッツ光に接続する「ノンPCユーザー」向け用途の開拓である。一例が任天堂との協業だ。家庭用ゲーム機の「Wii」をインターネットにつなぐプロモーション「Wii×フレッツ光」を共同展開するほか,「Wii接続おまかせパック」という設定サポートをパッケージ化して,積極的に販売している。

 テレビ向けの映像配信サービスでは,自社グループのサービス以外にUSENの「GyaO Next」を含む4サービスを公式にサポートしている。このほかにもタニタの体組成計と連携してネット上で健康管理できる「からだカルテ」や,Webカメラで遠隔地から自宅の様子を確認できるクルリモなど,「ひかり端末」シリーズを開発してきた。

 現状では,これらの加入者獲得目標は,いずれもサービスごとに年間1万から10万の間に収まる規模。全体の純増目標から見ればそれほど目立つ存在ではない。

Wii接続パックはPC未利用世帯が35%

 ただ最近になって,「成果が見え始めた」(山貫担当部長)例がある。例えばWii接続おまかせパックを利用してフレッツ光に新規加入したユーザーのうち,「アンケートによる推計では,約35%がパソコンを使っていない,初めてインターネットを導入した家庭だった」(山貫担当部長)という(図1)。

図1●非PC端末がFTTH需要をけん引する可能性<br>NTT東西と任天堂が協業する接続おまかせパックではパソコンを持たないユーザーにもFTTHサービスの需要があることが見えてきた。地上デジタル放送への移行で買い換えが進むデジタルテレビでも映像配信への対応が進む。
図1●非PC端末がFTTH需要をけん引する可能性
NTT東西と任天堂が協業する接続おまかせパックではパソコンを持たないユーザーにもFTTHサービスの需要があることが見えてきた。地上デジタル放送への移行で買い換えが進むデジタルテレビでも映像配信への対応が進む。
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 任天堂も「Wiiの新規ユーザーはゲーム機の利用に慣れていない層が多い。その中でも,ネット接続率は上がっており,協業は成果を挙げている」(広報室)と手応えを話す。今後は,出荷時点で本体に「Wii×フレッツ」のプロモーション映像をプリインストールするなどして,接続率の向上を狙う。

 一方,テレビ向けの映像配信分野は,今のところ有料サービスがほとんどであるため,「フレッツ光の料金に,プラスアルファで視聴料まで支払える世帯にしかアプローチできない」(映像配信サービス関係者)という問題を抱えている。そこでNTT東西は今後,対応テレビさえ購入すれば入会手続きなしで高画質映像を視聴できる「アクトビラ ビデオ」とも提携していく計画だ。「一部の量販店では共同プロモーションを開始している」(NTT東日本の日森部門長)。

 アクトビラの映像配信サービスは,デジタルテレビだけでなくブルーレイ・ディスク・レコーダにも対応機が広がる見通しである。これらのAV家電に,フレッツ光の新規加入を条件にした3万~5万円のキャッシュバックを付けるという計画も浮上している。ヒット商品になれば,ノンPCユーザーの開拓にも弾みがつく。