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受注できれば新開発したシステムの第1号ユーザーになる─。入社2年目の営業担当者が大型案件をつかんだ。提案相手の経営陣を説得するため、システム担当者を味方に最終提案に臨んだ。

 ネクスウェイで営業を手掛ける大塚雄介は、初めて担当した大型案件の行方が気になり、寝床の中で目が冴える一方だった。2008年5月13日未明のことだ。

 営業経験が浅い自分には、美しい提案書を作ったり、一言で相手の心を動かしたりする営業スキルはない。何度も訪問し、現場の生の声を拾い上げるなど、足を使って愚直にやるしかない。こう決意して取り組んできた商談である。提案内容に対する最終結論は、数時間後に開かれる経営会議で出されることになっていた。

 提案相手は、英国の化粧品専門店「ザ・ボディショップ」を全国170カ所と大規模に展開しているイオンフォレストである。本社と店舗を結ぶ情報共有の新システム構築が今回の案件だ。提案した内容は、ネクスウェイとドリーム・アーツが開発した多店舗チェーン向けのEIP(企業情報ポータル)システム「店舗matic」を使ったシステムである。

システム自社開発するも断念

 イオンフォレストが新システムを導入しようとしたのは、本社から店舗への業務指示を迅速に伝え、店舗とのコミュニケーションを強化するためだ。それまでは電子メールを使い、商品情報や値下げの指示、キャンペーンの告知などを各店舗個別に送っていた。これでは店舗への情報伝達に時間がかかるし、周知徹底も難しい。商品の人気動向や来店客からのクレームといった店舗からの情報収集の仕組みも整っていなかった。

 こうした課題を解決するため2007年1月、管理本部IT部長件総合企画室担当部長を務める新妻貴が中心となり、新システム構築の検討を開始した()。

表●イオンフォレストが本社・店舗間の情報共有システムをネクスウェイに発注した
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表●イオンフォレストが本社・店舗間の情報共有システムをネクスウェイに発注した

 新妻は新プロジェクトに「決して失敗できない」との思いで臨んでいた。実はイオンフォレストは2006年に、同様な新システムツールを自社開発したことがあった。だが、さまざまな機能を盛り込もうとしたため多額の開発費が必要になり、最終的に導入目前で中止を決定したのだ(図1)。

図1●イオンフォレストの課題とネクスウェイの提案ポイント
図1●イオンフォレストの課題とネクスウェイの提案ポイント
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 こうした過去があり、当初は汎用的なグループウエアのソフトを利用するという安全策を検討した。だが「それでも機能が多過ぎて、結局は店舗で使いにくいシステムになる」との理由で、イオンフォレストは見送っていた。

 「どんなシステムを導入すべきなのか」と手詰まり感があったとき、ちょうどネクスウェイの大塚が新妻を訪問した。2007年12月上旬のことである。

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