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 仮想化や省電力,運用性向上といった目的から,情報システムのハードウエアとして「ブレードサーバー注1」を選択するユーザー企業が増えている。IDC Japanの調べでも,国内のサーバー出荷台数に占めるブレードサーバーの割合は,2008年の予測で前年比1.7ポイント増の10.2%となり,2010年には13.6%まで上昇する見通しだ。

 ところが,ユーザー企業でブレードサーバーの導入が進む半面,その製品選びに難しさがあることは意外に語られていない。メーカーによってアーキテクチャや機能が大きく異なる。安易に選ぶと思わぬ落とし穴にはまりかねないのだ(図1)。

図1●ブレードサーバー導入の落とし穴<br>ブレードサーバーはどれも同じと思っていたら大間違い。目的に応じて適切な製品を選ばないと,落とし穴にはまりやすい。特に「仮想化」「電力」「使い勝手」の三つに目を向けた製品選びが大切だ
図1●ブレードサーバー導入の落とし穴
ブレードサーバーはどれも同じと思っていたら大間違い。目的に応じて適切な製品を選ばないと,落とし穴にはまりやすい。特に「仮想化」「電力」「使い勝手」の三つに目を向けた製品選びが大切だ
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 例えば「仮想化」に関する落とし穴がその一つ。最近は,乱立するサーバーを仮想化ソフトを使って1台のサーバーに集約するニーズが高まっている。しかし仮想化ソフトを使って同一サーバー上で複数のOSを稼働させるには,多くのメモリーやLANポートを必要とする。もともと省スペース設計のブレードサーバーにはこれらのリソースが少なく,稼働後にメモリー容量が足りない,ポート数が足りないといった問題に直面しやすいのだ。

 二つ目は「電力」に関する落とし穴。サーバーを集約してサーバーの台数を少なくすれば,消費電力も減る。しかし最新のブレードサーバーが搭載するCPUは,高集積・高性能なだけに,予想以上の電力を消費し,集約率が低ければ思ったほど省電力にはならない。また,200V電源が中心のブレードサーバーは,分電盤(ブレーカー)の工事が必要になったり,100V電源の既存のネットワーク機器と共存できない問題が発生したりする。

 三つ目は「使い勝手」の落とし穴だ。サーバーを1カ所にまとめて管理すれば,運用性は向上する。ただし小さなスペースにたくさんの機器が密集するので,ケーブルなどを含めて取り回しに苦労しやすい。1度にたくさんのサーバーを管理する仕組みも必要だ。

 こうした落とし穴に陥らないために,製品選びでは仮想化,電力,使い勝手の三つに着目したい。そこで次回から,最新の製品動向を踏まえつつ,実際にブレードサーバーを導入したユーザー企業の事例を基に,製品選びのポイントを見ていこう。