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 2008年の夏以降,日本,そしてグローバル市場は景気後退を余儀なくされています。そんな中,多くの日系企業はこの厳しい市況を乗り超えるためにさまざまな戦略を打ち出しています。

 先日いくつかの日系企業のコーポレートサイトを見ていたところ,2009年頭所感に共通してみられるテーマがありました。それは「グローバル市場における存在感を高める」というテーマです。

 近年,国内人口の減少やインバウンド(訪日外国人)ニーズの増加も相まって,海外への進出,また,海外から顧客を集客する企業が増加しています。そして,グローバル市場,特にアジア圏における企業ブランディングの重要性が高まっています。これは,さまざまな日系企業の取り組みからも垣間見られます。

 例えば,2008年12月の業績が売上高で前年比113.7%と好調な「ユニクロ」は,この1~2年,Web上でグローバル企業としてのブランディングに力を入れています。Webがボーダレスということもあり,実店舗展開している国のみならず,世界中の国と地域に向けてブランディング展開しています。

 2007年にユニクロは,グローバル市場に向けて「ユニクロック(UNIQLOCK)」という斬新なWebプロモーションを仕掛けてきました。ユニクロックは世界3大広告賞を受賞し,世界的にも高い評価を受けました。

 ユニクロックは時計機能を備えたブログパーツをメインコンテンツとするWebサイトです。ダンス・パフォーマンスや音楽,そして時計という世界共通のコミュニケーション・ツールを活用し,世界中のユーザーの分布がわかるなど機能も併せ持つことにより,ユニクロの知名度が高いとはいえない国々にも「ユニクロック」は瞬く間に浸透しました。

 2008年末時点で,ユニクロックのサイトは世界214カ国で1億7000万PVを記録。ブログパーツは87カ国,5万2000個以上が稼働しており,グローバル市場で「ユニクロ」というブランドの存在感を高める結果になりました。

 ファーストリテイリング(ユニクロの持ち株会社)のクリエイティブ・マネジメントディレクターである勝部健太郎氏は,Web上で「認知」「話題性」を高めることの重要性について下記のように述べています。

「Webには国境を越える力がある。海外市場へ進出する事業戦略に先んじて,実際の店舗が登場する以前から,ユニクロの情報や評判を各国へ流通させる役割を果たす」(Microsoft Advertising 「業界インタビュー」より)

 ユーザーがあらゆる情報をWebから収集する時代だからこそ,海外展開する事前段階として,企業コーポレートサイトを多言語化し,企業の存在感をグローバル市場で高めるために「認知」「話題性」を目的に,ターゲットに企業ブランドを訴求する必要があります。

 グローバル市場における企業ブランディングを訴求するアプローチ方法としては,新聞,TV,プレスリリース説明会等を利用することも戦略のひとつではあります。しかし,市場が広大であるが故に,ROI(投資対効果)を考えると,より効果的にアプローチするのであれば,SEM(検索エンジンマーケティング)は効果的な手法のひとつと考えられるでしょう。ユーザーニーズをセグメントした形で訴求し,膨大な企業情報をストックしている企業コーポレートサイトへ誘導できるからです。

ターゲティングを分類する

 訴求するための具体的なポイントとしては,ターゲットの分類があげられます。グローバル市場が対象なだけにターゲットの幅が広く,ターゲティングを行う際に下記のように分類して行うことが望ましいです。

  1. WHERE…地域 (国,都市)
  2. WHOM…ステークホルダー (一般消費者,取引先,株主,地域社会)
  3. WHAT…コンテンツ (リリース,企業情報,IR,採用)

 例えば,中国の都市部の上海や北京に在住の消費者に向けて中国ビジネスのプレスリリースを見てもらいたいという目的があったとしましょう。対象言語は,中国語(簡体字)ですが,訴求ターゲットが消費者であり,ステークホルダーの地域社会に対してでもあります。そうすると,消費者は投資家ではまず無いので,対象社名や商品名を知らない可能性が高いです。つまり,リリース内容と関連する一般名詞キーワードで検索するユーザーをコーポレートサイトへ誘導することが重要な鍵となります。

 上記のように一般名詞で検索することが多いと推測される場合,キーワードの種類は多岐にわたってきますから,キーワードの選定がポイントになってきます。また,複数あるリリースに対しても,内容に応じてキーワードを選定し,ユーザーニーズをセグメントしたうえで訴求する必要があります。

 「グローバル市場における存在感を高める」という目的を果たすためにあらゆるステークホルダーに企業のコーポレートサイトを見てもらうことは必要不可欠です。その目的を果たすための手法のひとつとして,SEMは効果的に活用できるでしょう。Webプロモーションの効果を十分に理解して活用し,より多くの日系企業がグローバル市場において存在感を高めて活躍することを願っています。

本コラムは,アウンコンサルティング海外(英語圏・中国語圏)マーケティング総合情報サイト【CBM-ch】に連載中の「旬感マーケティング~グローバルマーケティングブログ~」を再録したものです。同サイトでは,海外(英語圏・中国語圏)SEOや検索連動型広告など検索エンジンマーケティング(SEM)に関する詳しい情報を掲載しています。
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