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グーグルやアマゾン・ドット・コム、セールスフォース・ドットコムといった新興ベンダーの攻勢に対して、既存の大手ベンダーもクラウド戦略を打ち出している。中でも真っ向勝負を挑んでいるのがマイクロソフトだ。IBMやヒューレット・パッカードなども本腰を入れており、新興ベンダーとの競争は激烈を極めつつある。

 クラウドコンピューティングの奔流はとどまるところを知らない。米国のIT大手は、各々の「雲づくり」に突き進んでいる。

 雲の中心にいるのはグーグル、アマゾン・ドット・コム、セールスフォース・ドットコムといった、新興のクラウド事業者だ(図2)。

図2●米ITベンダー大手を中心にした勢力図<br>クラウド時代の覇権を巡り、製品開発や提携が急ピッチで進んでいる
図2●米ITベンダー大手を中心にした勢力図
クラウド時代の覇権を巡り、製品開発や提携が急ピッチで進んでいる
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写真:丸毛 透

 08年に創業10年を迎えたグーグルは、消費者分野での勢いを駆って企業向けサービス拡大を目論む。電子メールや文書共有などの「Google Apps」、自社サービスのITインフラを開放した「App Engine」を中心に、「企業向け事業を広告に続く収入源に育てる」(企業向け事業を統括するデイブ・ジロード エンタープライズ部門担当社長)。

 オンライン書店の草分けであるアマゾンは、今やITベンダーであり、クラウド分野の一大勢力だ。仮想サーバーの時間貸し「EC2」に代表されるITインフラサービスを基に、サン・マイクロシステムズやオラクル、レッドハットといった既存の大手ITベンダーの支持を次々に取り付けている。「アマゾンと同じビジネスアイデアには投資しない。すでにアマゾンがデファクトだからだ」。米国のベンチャーキャピタリストの間では、これが常識になっている。

 セールスフォースも負けていない。事業の柱はCRMのSaaSと開発環境の「Force.com」。特に力を注いでいるのが、Force.comと他のクラウド事業者との連携強化だ。08年4月のグーグルに続き、11月にはアマゾン・ドット・コム、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)大手フェースブックと相次ぎ提携。Force.comと各社のサービスを相互に利用可能にして、エンタープライズクラウドの中心となることを目指す。