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 PCやPC用ソフトなど、クライアント環境を管理するためのツールは、ほとんどの企業が導入しているはずだ。しかし、管理ツールが持つ機能を最大限利用できているだろうか。対症療法的に管理ツールを導入するのではなく、PCのライフサイクル全体を管理できる環境を確立しなければならない。

 PCの台数が増えれば増えるほど、運用管理ツールによる助けが不可欠になる。ITの専門情報サイト「ITpro」が2009年1月に実施した調査によると、企業の情報システム部門に属する回答者530人のうち「ツールを導入していない」と回答したのはわずかに4人しかいなかった。回答者が属するほとんどの企業が、何らかの運用管理ツールを利用していることが分かる。

4種以上の管理ツールを導入する企業が16%も

図1●約3割の企業ユーザーが、3種以上の運用管理用ツールを導入している
ITproが2009年1月に、情報システム部門に属するITプロに聞いたアンケート調査の結果。有効回答数は530人
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 一方で、「管理ツールを4種類以上使っている」との回答も、16.0%ある(図1)。クライアント環境のマネジメントに詳しいNECフィールディングの渡邊新二プラットフォームサービス事業推進本部長は、「企業のクライアント環境を調べてみると、管理ツールが三つも四つもインストールされているケースは、珍しいことではない」と明かす。

 現在入手できる運用管理ツールは、どれも多機能だ。ハード/ソフトの構成情報を収集するインベントリ管理や、セキュリティ対策、ログの記録、ソフトウエア配布、リモート操作などなど、各社の製品を比較しても、一通りの機能を備えていることのほうが一般的だ。複数の管理ツールを導入しているとすれば、重複した機能を導入してしまっている可能性がある。

 当の管理ツールベンダー各社の担当者も、「そもそも、利用しているツールの機能を十分に把握しておらず、使いこなせていないのではないか」と、懸念する。クオリティの飯島邦夫 専務取締役が、「目的ごとにツールを選んだ結果、既存ツールで目的を達成できるにも関わらず、新たに別のツールを購入している企業がある」と指摘すれば、LANDESK Softwareの浅海次郎SEマネージャも、「当社製品を導入している顧客企業に改めて機能を説明すると、驚かれることがある」と打ち明ける。