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国が住宅向け太陽電池に手厚い助成策を投じると決めたことで、市場に弾みが付きそうだ。
国が住宅向け太陽電池に手厚い助成策を投じると決めたことで、市場に弾みが付きそうだ。
写真は積水化学工業の光熱費ゼロ住宅

 国が住宅向け太陽光発電システムへの助成策を復活させる。補助金に加えて、減税措置も盛り込んだ。補助金と減税、都道府県の補助が併用可能。東京都の住宅では70万円以上が支給されるケースもあり得る。

 約4年ぶりに国の太陽電池助成策が復活する。しかも補助金と減税措置の2本立てで併用が可能だ。

 補助金は、太陽光発電システムを設置する住宅に、1kW当たり7万円を支給する。ただし、支給には3つの条件がある。まず、1kW当たりの価格が工事費込みで70万円以下のシステムであること。「3~5年で半額にする」という政策目標を達成するため、安価なシステムの導入を推したい政府の思惑が透けて見える。70万円という基準額は、2007年度に地方公共団体が補助金を支給したシステムの平均価格から決めた。

 第2の条件が変換効率である。結晶シリコン型太陽電池、薄膜シリコン型、化合物型に、それぞれ変換効率の最低ラインを定める。「いずれも国内メーカーの製品はクリアしている」(資源エネルギー庁)という。第3の条件が電気安全環境研究所(JET)の認証である。これも国内メーカーは、いずれも取得済みだ。

既存住宅は減税措置で救済

 70万円以下の支給条件は、産業界との事前調整でもめにもめた。変換効率の高さを追求する一部の製品がクリアしにくい金額だからだ。また、屋根面積が小さく、発電容量の小さなシステムしか載せられない都市部の住宅では、工事費用などが割高になり70万円を超えるケースが多い。

 そこで、救済措置として減税が用意された。既築住宅にローンを組まずに太陽電池を設置する際に、上限300万円で10%の金額を所得税額から差し引く投資型減税だ。窓断熱などの省エネ改修工事と同時に設置するのが条件だが、価格面での条件はなく誰でも使える。「設備の導入が減税対象になるのは過去に例がない画期的なものだ」(資源エネルギー庁新エネルギー対策課)

図●国の住宅向け太陽光発電助成策の概要
図●国の住宅向け太陽光発電助成策の概要
2008年度補正予算と09年度予算による補助金と、減税措置を併用できる

 窓断熱の改修工事の最低額は80万円程度といわれる。300万円から差し引いて、太陽電池は最大220万円が控除対象になる。つまり22万円が助成される。3kWのシステムを設置する場合、最大で補助金が21万円、減税が22万円の43万円になる。東京都ならさらに約30万円が支給されるので、合計額は70万円を超える。

 また、新築住宅向けには住宅ローン減税が従来より拡充され、控除額の上限は最大600万円になった。

 受け付けは1月中旬に、都道府県ごとの窓口で開始する。国と都道府県の両方の手続きを簡易にする配慮だ。今回、補助金と住宅ローン減税だけでなく、投資型減税まで実施するのは景気対策の色彩が強い。「住宅は内需拡大の効果が大きく、地方への資金の流れもできる」(資源エネルギー庁)。景気対策が背景にあるので、投資型減税は2年間の時限措置となるものの、この2年は格安になる。