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“問題の多い”製品群の実施措置を優先して策定

 それでは,具体的にロット(Lot:製品群)の内容を見てみよう。最初に予備調査がスタートしたのが,表1に示すはじめの14ロットと,すぐに後から追加された5ロットの合計19ロットである。

Lot 1 ボイラ(Boilers & Combi Boilers)
Lot 2 温水器(Water Heaters)
Lot 3 パソコンとモニタ(Personal Computers and monitors)
Lot 4 複写機,FAX,プリンタ,複合機(Imaging equipmentcopiers, faxes,printers, scanners, multifunctional devices)
Lot 5 テレビ(Consumer electronics: televisions)
Lot 6 スタンドバイ(待機時電力, standby and off-mode losses of EuPs)
Lot 7 バッテリーと外部電源(battery chargers and external power supplies)
Lot 8 オフィス照明(office lighting)
Lot 9 街路灯(street lighting)
Lot 10 住居用エアコン(residential room conditioning appliances)
Lot 11 モータ,ポンプ,送風機(electric motors 1-150 kW and water pumps and fans)
Lot 12 商用冷蔵庫,冷凍庫(commercial refrigerators and freezers)
Lot 13 家庭用冷蔵庫,冷凍庫(domestic refrigerators and freezers)
Lot 14 家庭用食洗機,洗濯機(domestic dishwashers and washing machines)
Lot 15 暖房用固形燃料燃焼装置(solid fuel small combustion installation)
Lot 16 衣類乾燥機(laundry driers)
Lot 17 掃除機(vacuum cleaners)
Lot 18 セットトップボックス(ケーブルTV等, デコーダー等, complex set top boxes)
Lot 19 家庭用照明(domestic lighting)
表1●予備調査がスタートした製品群

 これらのうちすでに予備調査が終了しているのはロット1~9,11,12,18の一部(単純セットトップボックスすなわちデジタルTV受信装置)である。さらに,ここから実際に実施措置として発行されるまでにはさらなる政治的な思惑が絡む。

 2007年末にEU委員会のDG TREN(Transport and Energy,運輸エネルギー総局)の担当官のStephan Kolb氏が来日したときに,日本電機工業会で質疑を行った。その時の彼の発言では,「コピー機などは早くから調査を開始し,豊富な分析を行ったが,結果的にこれらの製品は省エネが進んでおり,自主基準で問題が少ない機器の分類に入る。従って,実施措置も早く出ることはないだろう,場合によっては出ない可能性さえある」とのことだった。すなわち,調査はともかく,実施措置はにおけるスケジュールの優先度は,市場で最も問題の多い,すなわち法的な統制が必要な製品分野を優先するということである。