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山下眞一郎/富士通南九州システムエンジニアリング 第一ソリューション事業部 ネットソリューション部 担当部長

 ある企業のシステム管理者から「Flash Playerの起動時ごとに,毎回更新を自動確認する方法を教えてもらったが,もう一歩踏み込んで,Flash Playerを社内で漏れなく確実に更新させる方法はないか?システム管理者側に手間が掛かってもよいので,対処方法をアドバイスしてほしい」と相談を受けました。

 前回のコラム「長すぎるFlash Playerの自動更新間隔,“隠し設定”でカスタマイズを」では,「Adobe Flash Player」の自動更新チェックのデフォルトである“30日間ごと”の間隔を,「グローバル通知設定」パネルや,プライバシおよびセキュリティに関する各種設定値を記述する「mms.cfg」ファイルを配置して変更する方法を説明しました。

 ただ,「Adobe Flash Playerのアップデートをご利用できます」という更新を促すダイヤログが頻繁に出力されても,各利用者が「今すぐインストール」というボタンをクリックしてくれなければアップデートはされません。社内で漏れなく確実に更新させる方法は存在するのでしょうか?

 結論から言えば,システム管理者側に手間が掛かってもよいという前提であれば,社内で漏れなく確実に更新させる方法はいくつかあります。

 例えばActive Directoryが構築されていれば,グループ ポリシーによる「グループ ポリシー ソフトウェア インストール」で,最新版「Adobe Flash Player」の配布とインストールが可能です。さらに,有償パッケージにはなりますが,企業内のIT 資産・構成管理を行う「System Center Configuration Manager」(旧製品名はSystems Management Server:SMS)などのソフトウエア配布機能を持つアプリケーションを使って展開することも可能です。

 今回は,グループ ポリシーによる「グループ ポリシー ソフトウェア インストール」を社内で実施する際に必要な,「イントラネット環境で再配布可能なAdobe Flash Player MSIファイル」の入手方法を解説します。

「Adobe Flash Player配布許諾契約」が必要

 最初に,「グループ ポリシー ソフトウェア インストール」で使えるファイルの種類を確認しておきましょう。それは,マイクロソフトが公開するドキュメント「グループ ポリシー ソフトウェア インストールで使うファイルの種類」に記載されています。

 具体的には,Setup.exe や Install.exeなどの実行可能ファイルのほかに,Windows インストーラ・パッケージである「MSI(Microsoftソフトウエア・インストール)ファイル」(ファイル名拡張子は.msi)が含まれています。「グループ ポリシー ソフトウェア インストール」を使って社内にAdobe Flash Playerを展開するには,「Adobe Flash Player MSIファイル」を入手すればよいのです。

 「Adobe Flash Player」のインストール用モジュールを社内や組織内のイントラネット環境で複数のクライアントに配布するには,アドビと無償の「Adobe Flash Player配布許諾契約」を結ぶ必要があります。以前は,英語のWebサイトで手続きをする必要があったのですが,現在は日本語化され,手続きが簡単になっています。

 契約処理を行う前に,以下の関連ドキュメントをチェックしておきましょう。
Adobe Playerライセンシング
Adobe Reader / ランタイムソフトウェア保証の排除および配布許諾契約書
Playerの再配布に関するFAQ

 インストール用モジュールの提供形式としてEXE,MSI,MSM,DMGの4形式があること(どの形式で提供されるかはPlayerの種類によって異なる)と,SMS 2003 R2のカスタム更新プログラム用インベントリ・ツールを使ったライセンス処理および使用のための「Flash Playerカタログ」が提供されていることが記載されています。

 注意したいのは配布方法です。具体的には,イントラネットまたはローカル・ネットワークに「Adobe Web Player」インストール用モジュールを配置したり,CDやDVDなどの物理メディアに収録して配布することは認めていますが,Webサイト経由での配布は認められていません。インストーラを改造することなく,そのまま使用しなくてはならないことにも注意してください。