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 図3は,兵庫県南部地震の地震波で加振したときのサーバーAの挙動をまとめたもの。(1)事務机上に置いた場合,(2)床上に置いた場合,(3)事務机上に耐震固定器具で固定した場合──の3種類の実験を行った。

図3●サーバーAを兵庫県南部地震波で加振したときの挙動とハードディスク部分の加速度波形<br>サーバーに取り付けた加速度センサーは,振動台の加速度とほぼ同じ加速度を記録した。耐震器具で固定した場合もほぼ同じ波形と振幅を記録。床上設置時(実験A-2)は事務机に衝突したときに大きな加速度がかかっている
図3●サーバーAを兵庫県南部地震波で加振したときの挙動とハードディスク部分の加速度波形
サーバーに取り付けた加速度センサーは,振動台の加速度とほぼ同じ加速度を記録した。耐震器具で固定した場合もほぼ同じ波形と振幅を記録。床上設置時(実験A-2)は事務机に衝突したときに大きな加速度がかかっている
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 実験A-1は,事務机上に設置して加振した。振動台の加速度波形を見ると分かるように,兵庫県南部地震の振動波形では最初に数回,大きな揺れがある(図の5秒~12秒くらいの間)。この大きな振動で,サーバーは机の上を大きく滑って移動した。12秒以降の比較的細かな揺れでは,若干の滑りはあったものの,落下につながるような移動は発生しなかった。

 実験A-2では,サーバーAを事務机の下に設置した。床面のタイル・カーペットとサーバーの摩擦抵抗が大きく,事務机上のように滑って移動することはなかった。その分,地震の大きな揺れで,設置面を支点にした状態でサーバーは左右に大きく振れた。机の引き出し部,脚部に当たって動きを制限されたため転倒には至らなかったが,何度も机に衝突して,衝撃を受ける結果となった。サーバーに張り付けた加速度センサーの測定値を見ても,サーバーが机に強く衝突したときに,大きな加速度が測定された。

 実験A-3は,サーバーと机を耐震固定器具で固定して加振した。固定に利用したのは,リンテック21が提供する「リンクストッパーT型」。T字型のプラスチック製の器具で,机の上面とサーバー側面を接着パッドで接着して固定する。固定した状態で加振したところ,サーバーに滑りや転倒は発生しなかった。サーバーに付けた加速度センサーの測定値を見ると,固定の反動で大きな加速度がかかってしまうようなこともなかった。

 サーバーAの実験は,システムを稼働した状態で行った。ハードディスクに負荷をかけるベンチマーク・ソフト「HDBENCH」を実行しながら加振。ハードディスクへの書き込み,読み出しの処理を実行しながら加振することで,システムダウンなどの障害が発生するかどうかを調べた。だが,いずれの実験でも,システムは正常に稼働し続け,障害は発生しなかった。