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 意志決定の現場において、映像がより有用な情報を提供することは明白だ。カメラやデジタルカメラによる撮影を、携帯電話などカメラ機能を持つモバイル端末に切り替えれば、これまで以上に情報の処理速度を高められる。モバイルカメラの最大のメリットは、カメラ自体がデータ通信モジュールを搭載していることだ。

 ビジネスシーンにおいて、カメラを使った情報の記録や撮影した映像に基づく意思決定は、古くから様々な業種で行われてきた。そのカメラが現在、カメラ機能を持つ携帯電話やスマートフォンに置き換えられ始めている。モバイル通信と、テキスト入力などの機能を組み合わせれば、情報の処理速度を高められるからだ。

現場の“様子”をより早く伝える

 映像情報を活用している業種の代表例の一つが、建設業である。施工管理や発注者への工程報告、現場の安全性確保などにおいて、映像は欠かせない。

 建設業A社では、ここに画像を扱うモバイルアプリケーションを導入し、工事中は施工管理ツールとして、工事完成後は発注者への工程報告に活用している。撮影データの集約・管理が自動化できるため、業務効率を高めると同時に、人的ミスの防止にも役立っている。

 画像を扱うモバイルシステムの活用が急速に進む、もう一つの業種が、青果店やスーパーマーケット、直売所といった小売業である。店頭に並ぶ商品を携帯電話で撮影し、そのままWeb広告として掲載するといった使い方だ。特に、生鮮食品のように、鮮度や在庫数、さらには価格が常に変動する商品の情報を、消費者にリアルタイムに伝える手段として期待が高まっている。

 一般消費者のメールアドレスなどの情報を事前に募っておけば、住所や職業別にブッシュ型広告を配信できる。その広告にクーポンの機能を持たせ、集客率・リピート率を高めている企業もある。

 いずれの事例も、次のような仕組みで成り立っている(図1)。

図1●カメラ付き携帯電話を使った画像情報公開システムの基本的な仕組み
図1●カメラ付き携帯電話を使った画像情報公開システムの基本的な仕組み
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(1)カメラ付き携帯電話(以下、モバイルカメラと総称)で、現場の様子や商品を撮影する

(2)撮影画像はメールに添付して送信する。送信前に、コメントや概略などのテキスト情報を追加してもよい

(3)パケット網/インターネット網を介して画像を受け取った専用サーバーは、情報をデータベースに登録する

(4)専用サーバーは、アクセスしてきたパソコンや携帯電話に対して、事前に用意したテンプレート(ひな型)に沿って情報を公開・提供する