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 いま、システム開発の現場に「感動」を持ち込もうという動きが始まっている。チームのコミュニケーション力の改善、一体感や仲間意識の醸成、仕事の意味や意義を再確認できる仕組みの整備などなど。方策は至って地味だが、仕事の達成感と、そのチームで働く喜びという代え難い感動を生んでいる。

 もちろん感動などなくとも、仕事はできる。だが感動する機会が多ければ多いほど、人はより主体的に働き、大きな物事を成す。

 そもそも、小さなものから大きなものまで、ソフト開発の必ずどこかには「感動」があったはずだ。自らかかわったシステムが稼働し始め、経営や組織が変わってきたときに感じる達成感やチームに貢献し、メンバーが互いにその能力と成果を認め合う喜びである。

チームの絆は品質に通ず=フェリカネットワークス=

 「私はあなたの話を聞いていますよ」。言葉や態度で表現したり、要所要所で話の内容を確認したりする「傾聴」の練習。相手のほめ方や叱り方の練習。チームに分かれて創作する即興寸劇。屋外で身体を使ったアスレチック…。

 「3年半続けているチームビルディングで得られた感触は本物。開発チームとプロジェクトに大きな効果をもたらした」。フェリカネットワークスの栗田太郎開発部2課統括課長は胸を張る。チームビルディングとは、組織に所属する一人ひとりの協力関係を強化するための考え方を指す。

 栗田統括課長が率いる開発部2課は、携帯電話組込型のICカード規格「モバイルFeliCa(フェリカ)ICチップ」のファームウエアを開発している。2004年に最初の製品を世に送り出した後、06年には第2世代の製品をリリースした。今も新しい開発プロジェクトが進行中だ。

 そのチームビルディングを象徴する取り組みが、05年春から半年に1回のペースで実施している1泊2日の合宿である。名称はずばり、「チームビルディング合宿研修」。参加メンバーはプロジェクトメンバー約50~60人。平均年齢は30歳前後。8割から9割は協力ソフト会社の社員だが、所属企業や立場の違いに関係なく、一斉に集まってもらう。

 合宿先は山梨・山中湖エリアの研修施設。普段の仕事場とはまったく異なる環境に身を置き、朝から晩までコミュニケーション力を強化するための講義や演習にどっぷり浸かる(図1)。

図1●フェリカネットワークスの「モバイルFeliCa」ファームウエア開発チームは、チームビルディング合宿研修で様々なメリットを得た
図1●フェリカネットワークスの「モバイルFeliCa」ファームウエア開発チームは、チームビルディング合宿研修で様々なメリットを得た
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