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 各部門が必要なシステムを場当たり的に構築し,同じような機能を持ったシステムが社内に乱立する。データが複雑に絡み合い,どれが正しいのか分からない。新規サービスのためのシステム構築に膨大な時間がかかり,運用コストも増加の一途をたどる──。

 本誌でも繰り返し取り上げている以上のような問題は,アーキテクチャを意識したシステム開発なしには解決できない。そのアーキテクチャについて,意味や構築方法,問題点などを扱ったのが本書だ。

 全14章で構成。1章から4章までが総論,5章から9章までがデータ,アプリケーションなどを取り上げた各論,10章から14章ではアーキテクチャを実環境に適応する際の問題点などを取り上げている。BI(ビジネスインテリジェンス)やSOA(サービス指向アーキテクチャ)にそれぞれ1章を割いて説明するなど,現代の情報システムを形作っている基本概念についてもかなり詳細に説明している。

 著者は「アーキテクチャの概論書として,俯瞰的視点を心がけた」とする。この言葉通り,この本を読むと,アーキテクチャを考えるということが,情報システム全体をしっかりと理解することにほかならないのが分かる。

企業情報システムアーキテクチャ

企業情報システムアーキテクチャ
南波 幸雄著
翔泳社発行
3990円(税込)