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 新規開発投資の執行が再開するのは、企業の業績向上に直結する分野からだ。一方で、システム開発・運用会社やITコンサルティング会社に求める提案は、不況時と大きく変わっていない。


新規開発投資の執行が再開するのは、企業の業績向上に直結する分野からだ。今年度下期(2009年10月~10年3月)におけるIT投資の重点分野を聞いたところ、「営業・販売系」が圧倒的に多かった(図1)。

図1●2009年度下期(2009年10月~2010年3月)におけるIT投資の重点分野
図1●2009年度下期(2009年10月~2010年3月)におけるIT投資の重点分野

業績向上に直結する分野を重視

 回答企業の54.8%が、重要度の高い1位から3位のどれかに営業・販売系を挙げる。2番目に多かった「共通インフラ(ハードウエア)」の31.5%を大きく引き離す。最重点分野(1位)として挙げるIT投資分野を見ると、顧客を囲い込むための「顧客系」とサプライチェーン管理などコスト削減効果の高い「調達・生産系」の両方が12.3%で、共通インフラ(ハードウエア)の8.2%よりも高い。

 景気回復局面に向けて攻めの動きが表面化する一方で、システム開発・運用会社やITコンサルティング会社に求める提案は、不況時と大きく変わっていない(図2)。「運用・保守コストの削減」が圧倒的に多く、「複数年度で投資を回収できる提案」が60.3%、「単年度で効果を出せる提案」が52.1%だった。

図2●システム開発・運用会社やコンサルティング会社にどのような提案を求めているか
図2●システム開発・運用会社やコンサルティング会社にどのような提案を求めているか

 ITコンサルティングを手がけるITRの内山社長は「IT予算の総額は、景気が回復しても簡単には増えない」と指摘する。図では示していないが、回答企業におけるIT予算に占める運用・保守予算の割合は65.0%と、新規投資(35.0%)を上回る。運用保守コストを減らし、そこから新規市場・顧客開拓できる新規投資を捻出せざるを得ないのが実情だ。守りと攻めの提案をセットで経営層に提案できるかどうかが、システム部門や情報システム会社、IT コンサルティング会社に求められている。


■変更履歴
公開当初最後の段落で「運用保守コストの削減を減らし」としていましたが,「運用保守コストを減らし」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/07/10 19:00]