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2007年の通信関係の主な出来事

●米アップルが米国でiPhoneを発売(6月)

●米グーグルがAndroidを発表(11月)

●NTT東西がNGNのフィールドトライアルを終了(12月)

 携帯電話の料金プランが大きく動いたのが2007年である。

 新年を迎えたばかりの1月5日,ソフトバンクモバイル(SBM)の孫正義代表取締役社長兼CEOは東京都内で記者会見を開き,1月16日に携帯電話の定額通話サービス「ホワイトプラン」を開始すると発表した。ホワイトプランは,SBMの第3世代(3G)携帯電話同士なら午後9時から翌日午前1時までを除き月額980円の定額で通話できるというもの。月額315円を追加すれば,メールの送受信も24時間定額になる。

 6月1日には,ホワイトプランに加入する家族同士が,SBMの3G端末で通話する場合に24時間定額になる「ホワイト家族24」を開始した。

 SBMには,前年開始された携帯電話番号ポータビリティに伴うシステム障害や,端末の割賦(かっぷ)販売でありながらユーザー負担がないかのように宣伝した「0円表示問題」などでマイナスのイメージが付きつつあった。一連のサービス投入には,解約を食い止め,反転攻勢に出る狙いがあった。

 この戦略は当たった。同社は2007年5月に携帯電話契約者の純増数で初めて1位になった後,2008年10月末まで18カ月連続で1位となっている。

携帯によるデータ定額が本格化

 3月には,第4の携帯電話事業者であるイー・モバイルが,携帯電話では初となるデータ通信の完全定額サービスを開始している(写真)。下り最大3.6Mビット/秒と高速でありながら,利用データ量に制限なく月額5980円という破格の料金だった。当時,モバイル通信で定額サービスを実施していたのはウィルコムだけ。同社のサービスで最も安価な102kビット/秒の「つなぎ放題」でも月額6090円だった。

 イー・モバイルに対抗する形でNTTドコモが10月,KDDIが12月からパソコン向けのデータ通信定額サービスの提供を始めた。

販売奨励金を分離へ

 11月には,NTTドコモとKDDIが月額基本料金を下げた。携帯電話の購入代金と月額の利用料を明確に提示する「分離プラン」を導入したからだ。

 それまで携帯電話事業者が採用していた携帯電話の販売モデルでは,端末の販売価格を低く抑える代わりに,端末調達にかかった費用を月額基本料金から回収していた。総務省の「モバイルビジネス研究会」は,同じ端末を長く使ったユーザーと頻繁に端末を乗り換えるユーザーの間で不公平が生じていると,9月20日に公表した最終報告で結論付けた。NTTドコモとKDDIはこれに対応し,端末の購入代金を引き上げる代わりに月額基本料金を引き下げたプランを用意した。

 NTTドコモは高機能端末の価格を従来の3万円程度から5万円程度にする一方,一律1680円下げた料金プランを用意した。同時に端末の割賦払いもユーザーが選択できるようにし,初期費用が安く済むように工夫した。KDDIもNTTドコモとほぼ同様のプランを用意したが割賦を用意せず,従来型のプランに誘導する施策を採った。

 なお,SBMは従来同社が提供してきた料金プランで端末購入代金と基本料金が明確になっているとして,料金プランを見直さなかった。