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 「どれでも同じ」と見られがちなIAサーバー。だがインテルXeonプロセサ5500番台(開発コード名はNehalem-EP)を搭載する各社のサーバーは、Nehalemの新アーキテクチャに沿って、マザーボードや搭載部品の設計を見直している。スペック・シートだけではわからない、工夫や設計のこだわりを探求してみよう。今回取り上げるのは、日本HP(ヒューレット・パッカード)のラック型サーバー「ProLiant DL380G6」である。

 HPは、ユーザーニーズに対応するため、Xeonプロセサ5500番台搭載サーバーを、タワー型からラック型、ブレード型まで全部で12シリーズを投入している。12シリーズの展開は、「業界で最も多い」(日本HPエンタープライズストレージ・サーバ事業統括ISSビジネス本部サーバプロダクト・マーケティング部の木村剛氏)という。

 シリーズ全体を通して強化したポイントは、省電力化とシステムの拡張性・柔軟性の向上だ。Xeonプロセサ5500番台は、省電力化機能が強化されている。そうしたプロセサやメモリーの省電力化など、部材レベルの省電力化に加え、システム全体の省電力化を図るために、内部設計を見直したり電源ユニットを開発したりした。

 12シリーズ中の主要モデルとなるのが、HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)を含め、汎用的に使用できるラック型サーバーだ。以下では、ラック型サーバー「ProLiant DL380G6」の内部を見てみることにしよう。

Xeon5500の性能を最大限に生かすメモリースロット数

 ProLiantシリーズのラック型サーバーは、以前から工具を使わずにケースを開けたり部品を脱着したりできる「ツールフリー設計」を採用している。DL380G6も、ケースの開閉は簡単だ。

図1●DL380G6の内部
前面吸気、後方排気で空気が流れやすいように部品の配置が工夫されている
[画像のクリックで拡大表示]

 サーバーのきょう体内には、前面にドライブベイ、その後ろに六つのファンが並んでいる。中央のマザーボードには左右対称の形でプロセサとメモリーが置かれている(図1)。きょう体後方には、電源ユニットとネットワーク・コントローラや拡張RAIDコントローラなどの拡張カードを取り付けるライザー・スロットが配置されている。

 メモリースロットは、すべてのモデルで12または18スロットを搭載している。これは、Nehalemアーキテクチャ(関連記事)を十分に生かすためである。

 Nehalemアーキテクチャでは、メモリーコントローラがプロセサ側に付いており、そこから三つのバス(チャネル)が出ている。それぞれのバスに対して3枚ずつメモリーを挿せる。メモリーを最大限搭載しようとすれば、1プロセサ当たり9個のメモリースロットを利用することになる。つまり、メモリーは6枚か9枚、2プロセサなら12枚か18枚という3の倍数で積むのが、Nehalemのスペックを最大限に引き出すことになる。

 そのため、HPでは、すべてのモデルでメモリースロットを12本ないしは18本にすることにこだわっている。ベンダーによっては、チャネルあたり「3-3-2」の8本だったり、「3-2-2」の7本だったりする。他の部材との干渉や、空気の通り道を確保するためだが、Nehalem搭載サーバーとしては、ちょっと残念な設計といえるのかもしれない。それに、左右対称という見た目上も、アンバランスになる。