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見た目も“きれい”なマザーボード

 IAサーバーのライフサイクルは短い。そのため、開発投資をどこまでかけられるかが大きな課題になる。通常はライフサイクル内で回収できるように開発投資額を決めるわけだ。その点でHPは、マザーボードの開発にかなり投資しているようにみえる。

図2●DL380 G6のマザーボード
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 具体的には、HPのサーバーでは、マザーボード上に見えるコンデンサの数が少ない(図2)。これは、「6~7層の多層基板を使っているため」(ESSプリセールス統括本部ISSソリューション本部ISS技術部ITスペシャリストの勝又大介氏)だという。

 多層基板を使うと、いろいろな電圧の部品を挟み込めるので、余計なコンデンサを使わなくても、必要な場所に安定した電力を供給できる。基板の層が少ないと、電圧を調整するためのコンデンサが必要になり、基板の表面に多くのコンデンサが目につくようになる。ただ、多層基板を活用するには、デザインが複雑になり開発投資も大きくなる。

 勝又氏は、「作りに関しては、少なくとも国産メーカーのものには100%負けない」と胸を張る。ただ、後述するように、DL380G6になって「ディスクスロットの汎用性を確保するために、ケーブル類が若干増えている点は気に入らない部分だ」という。

省電力化のために電源ユニットを新たに開発

 きょう体後方に置かれる電源ユニットも、HP標準電源モジュールとして新たに開発されている。省電力性を高めるためで、各モデルで共通して利用する。電源ユニットボックスの大きさをシリーズで統一し、サーバー内に搭載するディスクやメモリーなどの構成部品によって、460Wか750Wかを選択・交換する。DL380G6では、AC電源ユニットをDC電源ユニットに差し替えるだけでDC電源仕様に変更できる(図3)。

図3●新しく開発された全モデル共通の電源ユニット
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 ラック型サーバーで使用する460Wまたは760Wの電源ユニットの変換効率は90%以上を確保する。電源効率の認定基準「80Plus」では、最も変換効率の高い「ゴールド」に認定されている。サーバープロダクト・マーケティング部の木村氏によれば、「電源ユニットの開発点数を絞り込んで開発・標準化することで、電力ロスが少ない高効率なユニットを提供できるようになった」という。

 電源ユニットの変換ロスが少なくなれば、消費電力も抑えられ、省電力化に貢献する。発熱量を減らせるメリットもある。3~4年前の電源ユニットの変換効率は70%程度で、30%ほどがそのまま熱として排出されていた。新規開発した電源ユニットの発熱量は8%程度である。サーバー内部を冷却するためのファンなども従来機と比べ少なくできるため、消費電力が抑えられる。他社製品では、80Plusのような機関で評価されていない電源ユニットを搭載するケースもあるようだ。