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清水 理沙 氏
アクセンチュア システムインテグレーション&テクノロジー本部 素材・エネルギー グループ マネジャー
清水 理沙 氏

 「最初にアサインされたのは,大手化学メーカーが進めていた基幹系システム統合プロジェクト。主に財務会計の債権領域を担当しました。お金が出入りする会計は,販売,購買,生産といった他業務の“下流”の工程に当たるので,会社全体の業務を見渡したり理解したりするうえで,とてもよい経験になりました」。こう振り返るのは,アクセンチュアのシステムインテグレーション&テクノロジー本部で,素材・エネルギー企業向けコンサルティングを手がけるグループのマネジャーを務める清水 理沙氏だ。

 清水氏は2001年にアクセンチュアに入社。以来,ITコンサルタントの立場で様々な顧客企業のプロジェクトに参加してきた。2007年9月からは複数のITコンサルタントを束ねるマネジャーとして活躍している。

 ITコンサルタントといっても,所属する企業の事業内容や,本人の職務経験のレベルなどによって,手がける仕事の内容は微妙に異なる。清水氏は自らの経験を踏まえ,ITコンサルタントの仕事を次のように説明する。

 「ひとことで言えば,経営や業務の課題を解決したい企業のニーズに合わせて,適切なシステムを導入するための提案を行うこと。SEと異なり,顧客からニーズを引き出したり,ITを絡めて経営改革や業務改善を提案したりすることに仕事の重点があります」。

 経営コンサルタントとはどこが違うのだろうか。「ITコンサルタントは顧客企業のニーズに対して,パッケージソフトやカスタム開発のシステムなど,ITを使ったソリューションを提案するケースが一般的です。またプロジェクトの本来の目的が業務プロセスの改善・標準化などITに直接関係ないものであっても,ITに関する知見を生かして,付加価値が高く,より現実的なソリューションを提案できる点に,ITコンサルタントの特色があります」(清水氏)。

要望を尊重しつつ合意点を見いだす

 清水氏がこれまでに手がけたプロジェクトは,いずれも素材・エネルギー業界に属する企業の業務改革やシステム再構築の案件である。

 2001年~04には,独SAPのERP(統合基幹業務システム)パッケージを活用して基幹系システムの大幅な入れ替えと統合に取り組む化学メーカーの大規模プロジェクトに加わり,ITコンサルタントとしての最初の経験を積んだ。この企業とは縁が深く,その後も二つのプロジェクト(連結決算システム導入,グローバル経理標準策定)に参加。このほかにも4社のプロジェクトを手がけ,ERPシステムのグローバル展開,基幹系システムの再構築,決算早期化のための業務改革などに携わってきた。

 どのプロジェクトでも,清水氏は顧客企業のカウンターパート(交渉の相手)とのディスカッションに注力し,やり取りを重ねてきた。ITコンサルタントは,いかに顧客企業のニーズを的確に引き出すか,いかにニーズに合ったシステムを実現するか,が問われるからだ。

 最初の大手化学メーカーのプロジェクトでは,「財務会計領域の業務を細部まで知り尽くした経理担当者と毎日のように話し合い,システム機能設計にあたり,要望の内容をより具体的なものに整理していきました」という清水氏。他のプロジェクトでは,顧客企業が望む業務フローや業務内容とERPの機能とを対比する「フィット&ギャップ分析」にも時間をかけた。

 当然だが,顧客企業の要望と,ITコンサルタントとして考える“あるべき姿”は,いつも一致するとは限らない。要望を尊重しつつも,その隔たりを埋めて合意点を見いだす必要がある。これはITコンサルタントの重要な仕事であると同時に,腕の見せ所でもある。「要望に必ずしも沿っていないものをご提案する場合は,その理由を相手が納得できるまで説明し,お互いに“腹落ち”した状態に着地させなければなりません」(清水氏)。

 清水氏はITコンサルタントを束ねるマネジャーになってからも,予算実績管理やタスク管理に携わりながら,顧客企業とのディスカッションを日々重ねている。やり取りの頻度は以前と変わらないが,その内容は大きく変わったという。「プロジェクト全体の方針や方向性の決定にかかわる話題がぐっと多くなりました」(清水氏)。

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