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 2010年の初めにフェムトセルの試験サービスを開始する計画があることを,KDDIが横浜市で開催された「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2009」の講演の中で明らかにした。KDDIはこれまで,フェムトセルについての態度を明確にしておらず,今回初めて採用について前向きな姿勢を見せた格好だ。ただし商用化の時期は未定。試験結果を見ながら決定するという。

 フェムトセルとは,ブロードバンド回線に接続する超小型の携帯電話基地局である。KDDIがフェムトセルを導入する目的は,都市部の不感地域の対策。屋外の基地局では,特にマンションの高層階をカバーし切れないケースが多い。こうした場所にフェムトセルを展開する。

 既に,不感地域対策としてフェムトセルを実用化済みのNTTドコモとソフトバンクモバイルは,家庭内に置かれたフェムトセルを使って付加価値サービスを提供する意向を見せている。例えば,子供の携帯電話がフェムトセルにつながったら親にメールを送るといったものだ。しかしKDDIは,現時点ではこうしたサービスは想定していないという。

 KDDIが利用するCDMA2000では,5MHz幅の帯域に1.25MHzの3本の搬送波を乗せている。KDDIは2GHz帯にある割り当て帯域で使われる搬送波のうち,1波をフェムトセル専用に割り当てる予定。このため,既存の搬送波との干渉を気にしなくて済むという。

 一方,NTTドコモやソフトバンクモバイルが利用するW-CDMAでは,1本の搬送波で5MHzを使う。屋外基地局とフェムトセルで搬送波を分けられないため,電波干渉が大規模展開の際の問題になっている。