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 Microsoftが過去最悪の決算を報告,GoogleがChrome OSを発表し,MicrosoftとYahoo!はついに提携。トッププレーヤ各社の動きは絡み合い,業界に構造変化が起こる。2009年7月に何があったのか――。

 米Microsoftの業績がここ最近芳しくなかったのは分かっていたが,7月23日に発表された4~6月期の決算(2009会計年度第4四半期)には驚いた。売上高は3四半期連続の前年割れ,純利益の前年割れも2四半期続き,New York Timesなどのメディアがこの異例な事態を大々的に伝えた。「世界最大のソフトウエア企業,上場以来最悪の決算」といった具合だ。09会計年度通期で見ると,売上高は初めて前年割れで,Windowsの売り上げも初めて前年度から落ち込んだ。OSなど主力製品の不振は大きな痛手となった。

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  •  New York Timesの記事では,業績不振は3つの要因が重なった結果だと分析している。1つは景気低迷。巨人Microsoftといえどもこの不況を逃れることができなかった。とりわけコンシューマよりも企業顧客からの収益が多い同社にとっては企業のIT投資抑制が大きく響いた。2つ目は,Windows Vista。創業以来最も重要な製品と同社がうたったVistaは,その互換性と速度の問題で企業にアピールできなかった。そして3つ目は,ネットブックに代表される低価格パソコンの台頭。Vistaよりも低価格なWindows XPを搭載するネットブックに人々の興味が注がれたことが,Windowsの収益を押し下げる結果となったと記事は分析している。

     Microsoftにとっては,悪材料が重なった決算ということになるが,そうした中でも米Appleや米Googleなどは好業績を報告した。米Yahoo!は広告売り上げが振るわなかったもののアナリスト予想を上回る決算内容だった。4~6月期は,Microsoftなど不況の直撃に見舞われた企業と,自社の得意分野をうまく生かせたり,コスト削減などの経営効率化に成功したりした企業で明暗を分けた。

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  •  Windows 7の開発も終え,主力のOS事業に期待をかけるMicrosoftだが,台頭するネットブックは,同社の不安をぬぐいきれない。このことがより具体的な形で表れたのも7月だった。Googleがパソコン用OS「Google Chrome OS」を開発すると発表したのだ。うたい文句は「Googleが開発するWeb時代のOS」。クラウド・コンピューティング時代にふさわしいクライアントOSというわけだ。

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